生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

スペアリブというかただの骨

来週からの夏休みに備えて、色々たまっている仕事を片付けた。病棟に患者が一人残りそうだが、なんとか返したいところ。

査読していた論文はrejectで返したが、編集もrejectとしていた。引用文献と丸々同じ文章を使っていたり、figure legendが間違っていたり、疾病分類を間違えていたりとこまごまミスが目立ったが、なにより新奇性に欠けていた。

8月に急きょ発表するように言われた研究会のパワーポイントも作った。その病気の分類が変わっていたので、新しく本を買って調べた。

 

今日はジムの後、スイミング終わりの息子娘を連れてファミレスへ。息子がバタフライの試験に合格し、メドレーをやることになった。僕はバタフライを習い始めでやめたので、とうとう追い越されてしまった。

 

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去年のセブでの息子の雄姿。これに負けるとは(笑。今年の旅行では成長した姿が見られることを期待している。

 

ファミレスでメニューを見ていると期間限定のスペアリブが目についた。おー、いいねえと思い注文した。

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値段が安いので、ここまで肉付きがよいのを期待はしていなかったが、来た時に思わず三度見してしまった。

‥‥肉はどこ?

ひっくり返してみてもほとんど肉がなかった。何とかかぶりついたら数㎜のカッチカチの肉がそぎ落とされた。

 

長女が一言。

「骨食べてるの?」

「‥うん、そうだね。」

いつも僕が肉を食べていると、ちょっとちょうだいと言ってくる息子、娘がまったく言ってこないばかりか、可哀そうに思ったのか、彼らが食べているパスタを僕に分けてくれた。逆に写真撮っとこうかと思ったが、虚しいのでやめた。

‥プロとしてあんなもんに値段付けて売ったらあかんわ。あんなものやとわかってたら、100円でも頼まんわ。次からはいつものココスに行く(10%引きのポイントカードあるし)。

 

病院に行き、回診、書類作成を終わらせて、息子と街に出た。ちょっと奮発してエンポリオアルマーニカルバンクラインの夏用のソックスを買い、旅行のこまごましたもの(ネックピローを買ったが、家にあるよと嫁に言われた。息子も欲しがっていたので、それは息子に使ってもらうことにした)を買い、本を買い、ゲームセンターによって帰った。

月曜日の外来が終われば、いよいよ夏休みだ。

 

今日の体重は74.7㎏。今日は暑かったが、11000歩歩いていた。さらにジムで40分自転車も漕いだ。

 

また醜態をさらしました

金曜日は病院の飲み会があった。家に車を置きに帰ったが出るのが億劫になって、家で筋トレでもするかと思った。しかし、頑張って準備をしていた若手のこともあり、前もってお金を徴収されていたので(12000円。おー高い)、行くことにした。

行ってみると楽しいことは楽しく、また少しの酒でべろべろになって、気がつくといろんな人に体を触られ(男の後輩も触っていた)、胸を揉まれ(これも男にも触られた)、何人かをお姫様だっこしたり、抱きつかれたりしていた。

若いナースの親とは同世代の子もおり、鼻の下を延ばしている場合ではないのだが、やはり今回も『こんな大人にはなりたくない』と昔の僕が思っていたどうしようもないおっさんになっていた。見たら死にたくなる、どうしようもない顔でうつった写真もいっぱい撮られた。

 

1次会で帰るつもりだったが、2次会まで連れて行かれた。そこで賢い後輩(灘→京大)に子供の頃の塾の話を聞いたところ、うちの息子も通っているH学園に通っていた。

公開テストの成績はどうだった?と聞くと、ピンきりでしたとのことであり、具体的に聞くと悪い時は2~300番、いい時は1番!だったとのこと。

うちの息子が2~300番なんか取ってきてくれたらめっちゃ褒めるが‥(上1/3にはいったらPS4を買ってやる(僕が欲しいのもあるが)と言っているが、毎回半分より下の成績をとってくる)。やはり灘に入る子は違うわ。別の灘→京大の後輩が学内順位が20~30番だったと言っていたが、学内順位20~30番が京大医学部に入る高校なんて灘くらいだろう。

その後輩は、自分は凡人です、なんでもできる先生の方がすごいですと言われたが、言われれば言われるほど悲しくなった(普段はクールなのだが、酔っ払ったせいか他にも色々褒められて、アヌスがむずむずした)。

 

土曜日は二日酔いだったが、気合を入れてジムに行った。軽めに筋トレを行った後、病院に行った。歯医者の予約があったので昼すぎに帰ったが、病院から電話がかかってきた。他科入院中の患者にENBDを入れたいのでヘルプをとの依頼であり、再度病院へ向かった。歯医者にキャンセルの電話をしたら、当日のキャンセルは止めてくださいと注意された。謝るしかなかったが、少し釈然としなかった。

ERCPは諸事情で腹臥位にできず、仰臥位で行った。結構難渋したが、なんとか胆管選択に成功した。結石があったので、若年患者でありEPBDを行って採石を行った。ENBDを留置して終了した。

消化管出血も来ており、それを見届けてから病院を出た。末娘の誕生日祝いで食事に行く予定があり、少し遅れて到着した。行きたいところを聞くと、以前に行った焼き鳥屋を希望した。3歳なのに渋い子だ(笑。とても美味だった。

 

今日はある私立中学のオープンスクールに参加した。研修医のころに住んでいたところの最寄駅が学校の最寄駅でもあり、駅に着いた時は懐かしかった。結構山の上にある学校で、以前行った先生が登るのが大変だと言っていたが、送迎バスが出ていたので迷わず乗った。

到着して簡単なガイダンスを受けた後、学校をうろうろした。日曜日にもかかわらず、学生が駆り出されていた。色んなところに研修旅行に行くようであり、写真やパワーポイントを用いて学生がプレゼンしていた。息子に何か聞きたいことはない?とお姉さんが聞いてくれたのに、息子はぼーっとしていたので、僕がいくつか質問した。

模擬授業に二つ参加できたが、息子は実験とかるたを選んだ。かるたとはまた渋いところをと思ったが、本人の希望であるので好きにしてもらった。実験は光の屈折や反射についてであり、楽しそうに参加していた。かるたはどうせ一枚も取れないだろうと思っていたが、7枚も取った(遠くばかり見て目の前にあるものを数枚他の子にとられていたが)。他の子はスマートにとっていたが、一人だけ食い気味にとっていた(笑。

お世辞にもきれいな学校とは言えないが、50mプールが立派だったし、生徒は皆はきはきと挨拶してくれた。廊下に赤本が多量にあり、図書館に医学部進学の本が結構置いてあった。最近、進学実績が上がってきており、京大医学部やわが母校にも合格者が出ていた。確か僕の学年にはいなかったと思うし、その頃はそういうレベルではなかったと思う。

正直今の息子の成績では入れそうにないが、ちょっとでも刺激になればと思い、休みの日に早起きして参加した。しかし、息子は「この学校いいね、入るわ。」と普通に入れると思い込んでいた。これを機に少し頑張ってくれればいいんだけど。

帰ってきてから、末娘の誕生日プレゼントを見に行ったが、よくわからないパン(クロワッサン?)のキーホルダーを選んでいた。この子は本当に安上がりな子で、一つでいいと言っていたが、さすがに気が引けたので、他のおもちゃもいいよというと同じパンのキーホルダー(ホットドッグとハンバーガー)を選んでいた。キティちゃんの人形もあったのに見向きもしなかった。

 

今日の体重は75.6kg。昨日の晩と今日の昼に食べ過ぎた(まだ胃がもたれている)。明日は日直だ。この3連休は毎日早起きだ。でも今週しのげば来週は夏休みだ。

レールから外れたっていいじゃない

ネットの記事でこんなのを見かけた。

31歳の同級生がいる女子大生「なんで大学なんか来るの?ウザいんだけど」

 

‥こういう記事を見ると、いまだに心を抉られて、切ない気持ちになる。

日本ではレールから外れたものに対して非常に厳しい。勿論外れない方がいいんだけど、もう少し多様性があってもいいと思うが‥。

学ぶべき時に学ばなかったのは自業自得だが、でもいくつになっても学ぶ気持ちがあるというのは素晴らしいことではないか。目的意識もなく、惰性で大学に行くよりよっぽど価値がある。

なぜ自分の価値観と合わない人間に敵意を向けるのか。無関心でいいではないか。

 

今日は大腸のESDを行った。S状結腸のLSTで、前回別の医師がEMRを試みたが、non liftingとなり、とれないため仕切り直してESDをすることとなった。

最初の局注の浮きはまあまあだったからいけるかと思ったが、線維化がsevereであり、トンネルを掘るどころか潜り込めず。早々にhybrid ESDの方針としたが、延々線維化が続いた。何とか穴をあけずにスネアリングできたが、剥離時に病変ごと削ってしまい、どんどん小さくなっていった。これまでやった中でトップクラスに難しかった。

 

今日の朝、腹痛で入院した患者が当たった。腸炎疑いであったが、痛みが強い。朝にERでCT、昼にUSをとったが、骨盤内に炎症があり、PIDが疑われた。free airはなかった。主治医である後輩から夕方電話があり、痛み止めをいろいろ使っても痛みが続くと相談されたので、念のため単純CTを撮ってfree airだけ見とこかと言った。

カプセル内視鏡読影をしながら、CTをざっとみて、あー大丈夫やなと思ったら、後輩からfree airがありますと電話あり。えっと思い、よく見ると確かにfree airがあった。大丈夫だろうという先入観で見てしまっていた。外科にコンサルトし、緊急手術となった。一人で担当していればCTを撮っていたかどうか。

 

査読に回ってきた論文を読んだ。正直、あまり珍しくないと僕は思ったが、本文中に世界初、世界初と何度も書いており、食傷気味だった(といいつつ、僕も世界初をアピールした論文を書いたことがある。うざかったろうなと反省した)。

以前、ある研究会で、飲み込んだ義歯を大腸で回収したが、報告がほとんどないので非常にレアケースだという発表を見た。え、それは皆報告してないだけで、実際珍しくないやろ、現に僕自身も取ったことあるしと思ったが、同じことを感じた人が何人かいたみたいで、それは報告していないだけでしょう、私自身経験がありますしという質問が複数なされた。

上記論文を読んで、この時と同じ印象を抱いた。実際、他科の疾患でもあるので、その科の先生にこれって珍しいですか?と聞いてみたら、別に珍しくないとの意見であった。

 

話しは変わるが、部分義歯はなんであんなにいかつい形をしているのだろう。

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いつも思うけど、こんなもんよう飲み込むわ。がっちり噛みこんで内視鏡でとれないこともあり、手術でとったことも何回かある。

 

何回か読み返して、少し資料も読んでみるが、上記論文はrejectとする可能性が高い。論文を書くのは結構大変で、その労力を思うと、すべてacceptとしたいが、そうもいかない。最も僕自身、editor kickも何回か食らっているので、ダメなものはダメとせざるを得ない。

 

今日の体重は74.9㎏。スクワットを軽くした。

奪われた論文の思い出

型式だけの部長からのヒヤリングで今年の目標を聞かれた時、論文を2つ書くと言ったが、今の段階で全く手をつけていない。やらなあかんなあと思っているが、どうしてもやる気スイッチが入らない。同時に数本書いていた時の僕は、どのスイッチが入っていたのだろうか? スイッチが入っていないにもかかわらず、英文誌から査読依頼が来た。基本断らないようにしているので、受けるつもりだが、自分の論文はさらに遠のいていく。

 

以前、医療関係のメーリングサイトのある記事を読んでいたら、ある高名な先生の記事があった。その中に自分がメインでやった研究のスーパーバイザーに、学会発表は君がファーストでよいが、論文は私をファーストにしなさいと言われたという記載があった。

学会発表は抄録に残るくらいだが、論文はそのまま形としてほぼ永続的に残る(STAP細胞のようにならない限り)。極端な話、どんなに素晴らしいネタでも、学会発表だけして論文化していないければ、誰か違う者に論文化されても文句は言えない。

 

上の高名な先生の例とは、スケールからしてかなり異なるが、僕も論文に関してはファーストオーサーからセカンドオーサーに望まずしてなったことがあったので、その思い出を吐露してみる。

 

後期研修医の3年時(医師になって5年目)に、結構珍しい症例を経験した。当時の病院の病理の先生が非協力的であった(色々聞いていたら、しつこいと怒られた)ので、ある大学の病理の先生に見てもらいに行った。そこで、これは非常に珍しいので英語で論文にしなさいと言われた。

その時の指導医の先生が、英語で書かれても指導できないので、日本語で書くようにと言った。英語も日本語も論文を書いたことはなく(研修医の時に経験した珍しい症例で論文を書こうと思い、上級医に指導を頼んだら、嫌だと言われたことがあった)、書き方もよくわからなかったが、とりあえず自分なりに書いて指導医に渡した。

校正はいつまでたっても返ってこず、専攻医が終わる時期がきて、違う病院に赴任することになった。その後、数年経過し、僕もその論文のことは失念し、異なる論文をいくつか書いていた。

 

5~6年たった時、唐突に指導医から連絡が来て、論文を直したから投稿するようにと言われ、ある学会誌に投稿した。しばらくして返答があり、まあまあ厳しく突っ込まれていた。自分で直そうとも思ったが、まずは指導医の意向を聞こうと思い、その返答を転送した。

指導医からはしばらく検討すると返答があった。こちらも忙しかったこともあり、他の論文も書いていたため、正直失念していた。

 

数カ月して指導医から連絡があり、自分の名前をファーストにして別の学会誌に投稿したから、以前の投稿は取り消しておいたと連絡があった(実際は取り消されておらず、僕が後で取り消した)。

えっ?と思ったが、その時は自分の論文も書いていたし、そんなものなのか、まあええかと思い、わかりましたと返答した。

しばらくして、上司の先生にこんなことがあったんですよと話をしたら、その先生がそれはおかしいと怒りだした。やはりおかしなことだったんだなとその時理解した(ぼーっとアホ面してた僕を見て、「先生がもっと怒らなあかんで。」と僕も怒られた)。

昔からだが、僕の怒りのツボはずれているようだ(さらに怒りがあまり持続しない)。怒るべき時に怒らず、どうでもいいところで切れていることがある。この時もそうだったようだ。

その先生とは今も研究会などで会うが、お世話になったことは事実であるので、特に僕的には遺恨はなく、普通に話している。

 

上の高名な先生は、上記の提案をされた時に断固として断り、それでも無理にそうするのであれば訴訟するといったそうだ。偉くなる先生は一本筋が通っている。僕は偉くなれないわ(それ以前に偉くなる人は高校ダブらんわな)。

僕が治療や診断をした患者の論文を何本か後輩に書いてもらったが、当然僕はセカンドオーサーだ。校正もやった。当たり前のことを書いているが、当たり前でない場合もある。大人の世界は怖いわ~。

 

今日の体重は74.9㎏。 肩と足の筋トレをやった。

ダメもとでもやってみるもんだ

今日はオンコールのバックアップ。すでに緊急内視鏡を3件やっている。血便へのCSが2件で、総胆管結石へのERCPが1件。もう1件血便がおり、CSの準備を待っているところ。

 

ダメもとで応募していたJDDWの主題になんと採択された。これまでは結構自信満々で出していても、JDDWの主題の厚い壁に跳ね返され続けていた。しかし、今回はたった2症例であり、さすがにこれで主題は無茶やろうと自分でも思っていた。

演題採否通知が来た時はいつも心拍が跳ね上がりどきどきするが(そしてへこむが)、今回は落ちていると思っていたので完全に平常心であった。主題と落ちた時の一般演題の両方の通知が同時に来ていたので、まず適当に片方を開いたところ一般演題の通知であり、同時応募の主題が採用となったため、取り消しとしましたと書いてあった。

一瞬意味がわからなかったが、数秒後に事態を把握した。いやあ、無理やと思ってもやってみるもんだわ。日本で論文報告されている症例が2例しかない(そのうち1例は僕が書いた)とはいえ、たった2例でも通る時は通るもんだ。何十例、何百例とまとめて出しても、なかなか通らないのに。

追加発言でいいからひっかからないかなと思ってだしたが、追加発言ではなく正規(?)の採用だった。今回は壇上での総合討論がないが、前回一言も発せなかったリベンジをしたいのに残念だ(と思いつつ、ほっとしている自分もいる)。

 

最近研修医の試験問題を作っていたが、悩んだ挙句この症例を出した。こんなレア症例を出すのは鬼かなと自分も思ったが、NHKのドクターGでも取り上げられていたし、当院を受ける優秀な研修医なら見ていると思うのでと自己正当化した(笑。もっとも見てなくても5択のうち、3択くらいまでは誰でも絞れる選択肢にはした。後は1/3だ(笑。

 

今日こそジムに行きたいが、まだ大腸内視鏡が始まらない‥。

お産より痛がらせてはだめだ

昨日の外来で「あら、いいお顔ね。素敵。日本の方?」と60代のマダムに言われた。日本人?とは時々言われることがあるので、昔、合コンやナースとの飲み会でよく使っていた「おじいちゃんがイタリア人なんです。」を言いそうになったが、さすがに言わなかった。

おじいちゃんというのが絶妙なのか、7~80%位の人は騙されてくれた(嫁もその一人)。セブに住んでる高校の同級生にはアラブ系と言われたので、今度はおじいちゃんがサウジアラビアの石油王なんですと言ってみよう(笑。

今日は後輩(男)にあるイケメン歌手に似てると言われないですか?と言われた。それは言われたことがないし、名前は似てるけど(O田△男とすればOと△が同じ)顔は似てると思ったことがないので、ないと答えたところ、めっちゃ似てますよ~と言われた。

‥いや、うれしいんだけど、若いおね~ちゃんに言われたい(笑。

 

今日は他院での大腸内視鏡中に暴れたため、検査が完遂できなかった人の大腸内視鏡とEMRがあった。お酒のみで前医で暴れたのは鎮静剤による脱抑制と考えられたが、覚醒後も痛みが強く、暴れていたとのことであり、検査できるかどうか不安だった。

あまりに体動が強いようだと、処置を中止しますと前もって言っておいたが、若干挿入が難しかったものの(盲腸まで7分30秒)、特に問題なく処置でき、拍子抜けだった。

前医よりも楽で、これなら大腸内視鏡は痛いと聞くから嫌だと忌避している同僚にも勧められると言ってもらえた。

 

大腸内視鏡は痛いという誤解が多い。確かに誰がやっても痛い人がいるのは間違いないが全員ではない。設備、医者の技術などに左右されるが、強い痛みを感じる人は少ない。

僕自身、同じ人にスッと入ったと思えば、違う時には痛がらせてしまったりしたこともある。そう言う場合、痛がらせる時がスッと入る時よりも前であることが多いが、逆であることもたまにあり、過去の自分に負けたとへこむことがある。

ある程度上達してからは、これまでより楽だったのでとご指名を受けるようにもなったが、10年以上前の専攻医時代に痛がらせてしまった人に言われた忘れられない一言がある。

「痛い~、お産の方が楽だった~。」

これはへこんだし、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 

しかし、誤解を恐れず言うと、痛がりの人は存在する。「痛い痛い痛い」と三回繰り返す人は痛がりだと部長が言っていたと、後輩から聞いたが(それはあなたが、push主体の挿入だから痛がらせているのでは?)、僕は、肛門にゼリーを塗る際のジギタール(直腸指診)で痛がる人は(痔があるなどの事情がなければ)痛がりだと思っている。

一度ERでジギタールをした患者(30代男)が、「あ~っ、あ~っ、ああああああ~~~~~。」とあえぎ出した時は笑いをこらえるのに必死だった。

 

あくまで私的印象だが、女性の方が痛みに強い気がする。癒着が強くて、かなり痛いだろうなあと思い、「大丈夫ですか?止めますか?」と言っても、こちらが心配になるくらい我慢して「大丈夫です。がんばります。」と苦しそうに言う人は女性に多い。

逆にこわもてのおっさんで、ほとんど押さずに1分ちょいで挿入しているのに、「毎年この痛みに耐えないといけませんのかな。」と終わった後に憮然としていう人がいた。これ以上スムーズに挿入することは僕にはできないので、自費診療でやっているクリニックにでも行ってやってもらったらと言いそうになった(うん十万かかるらしいけど)。

 

北斗の拳を読了した。子供のころや若いころには引っかからなかったサヴァ国の息子3人のエピソードが心に染みた。ケンシロウが父王の心をくみ取って圧倒的な実力を見せつけることで3人の息子の心を一つにする。自分が父親になって、読む角度が変わったからだろう。

 

今日の体重は74.9㎏。さらに痩せました?と最近また言われるようになった。あと少し落としてカットを出したい。今日は肩の筋トレを行った。

眠れな~い夜~

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君のせいだよ~。

流石にAM4時前になるとおかしなテンションになってしまいますな。

 

0時過ぎに下部消化管出血でコンサルト。潰瘍の既往あり、前処置なしで緊急大腸内視鏡をすることにした。当直ナースによって検査が始まる時間が異なるが、今日はことさら遅い。検査室でずっと待機しているのに、準備にすらなかなか来ない。僕が内視鏡をぶら下げて、部屋を上部仕様から下部仕様に変更した。

 

1時前に漸く電話あり、これから輸血をするので20分後に行きますと。

いやいや、バイタル落ち着いているのにカメラより輸血を急ぐ意味がわからんから、はよ連れてきて、輸血は後でええからと言った。

1時過ぎにようやく検査開始。結構出たと思ったが、便は大量にあり。これだけ待たされるんなら、浣腸しとけばよかったと思ったが後の祭り(浣腸したらもっと待たされていたかもしれないが)。

幸い、TCSは簡単で前処置なしでも2分半で盲腸へ。潰瘍より肛門側には血便を多く認めたが、深部は赤茶色の便のみで潰瘍からの出血を疑った。洗浄し、残渣を吸って潰瘍をしつこく見ていたら、拍動性出血あり、内視鏡的止血を行った。

 

終わったとたんに腸炎疑いのコンサルト。WBC20000 over、CRP20 overだが、腹部所見は微妙。無理を通せば、一般内科でもいけたかもしれないが、救急の先生の顔を立てて引き取った。

この二人の入院指示を出していたら、ごっつい腹が減ってきたので、サンドイッチをコンビニで買った。今日は、後輩専攻医たちはナースと飲み会やらなんか予定があるやらで皆サクサクと帰って行った(後輩スタッフがERCPを手伝ってと言ったが袖にされたと嘆いていた)。

全く我々には関係ないが、プレミアムフライデーであるようだし、別にいいんだけど、金曜日の当直は若干切ない(しかも大体忙しい)。

すでに4人入院となった。4時を過ぎたが、この辺の救急の最後の砦であり、救急を断れないこの病院はまだまだ油断できない(1時間以上かかる他市からも普通に運ばれてくる)。

明日休みだからいいけど、少し寝たいなあ。でも、アドレナリンが出てしまって全く眠くない(からブログを書いている)。