生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

なんちゃって小腸出血

今日は日直。入院を一人させたが、緊急内視鏡もなくまあまあ落ち着いていた。

 

‥息子が本を読まない。漫画は好きで、僕が若いころに集めていたドラゴンボールを読みこみ過ぎてぼろぼろにしたが、いかんせん本を読まない。興味を持ちそうな本を与えてみたが、ツボに入らないと手にも取らない。

長女は本好きで、次女もひらがなを読めないが、本を良く眺めている(しかし、次女もひらがなを覚えるつもりが全くなく、幼稚園でもらってきた名前のひらがな一文字ずつの札を並べるように言っても、わからないといってやろうとしない。強く言って並べさせると、「しおり」、「おしり」、「しりお」と恣意的に並べている)。

 

小学校で本を強制的に借りさせられるようで、そんな息子が持って帰ってきた本(というか漫画)を見てのけぞった。

巻き寿司の秘密 

‥そない巻き寿司に興味ないやろ。そのチョイスはちょっとおもしろかったけど。なんでこれを借りた?と聞いてもよくわからないと。

僕自身、本はよく買ってもらったがそれだけでは足りず、小学校低学年のころから電車で二駅離れた結構遠い市立図書館によく本を借りに行ってたけどなあ。僕の幼少時の行動で褒められるべき数少ない行動だ。 

個人の嗜好なんで、本を読むように強制するのは難しいが、好きな本は読むので(ファンタジーや西遊記はよく読んでいた)、なんとか読書の楽しさに目覚めてほしいものだ。

 

今週、小腸出血疑いで転送が1件あり、救急当番の後輩からこんな人が来ますので、来たらよろしくお願いしますと言われた。

CTで小腸に造影剤の露出があるとの触れ込みであったが、持ち込みのCTを見てもそれらしきものが見当たらない。救急当番の後輩が前医に確認の電話をしたところ、担当医はもう帰ってしまったとのこと。

‥昼の1時やで。なんで帰ってんの? 当直明けならありえない話ではないが、民間病院だからバイトに行くのかも‥。extraもはっきりしないし、小腸出血ということにしてさっさとうちに押し付けて帰ろうとしたのかと邪推してしまった。

 

血便であったので、大腸チェックがてら緊急で経肛門的にDBEを行った。血液と便をかき分けて行う小腸内視鏡の難易度は高かったが、小腸には到達は可能であった。大腸には出血の痕跡があったが、小腸に入ると全く出血の痕跡はなく、小腸出血は否定的であった。

いわゆるなんちゃって小腸出血だ。他院から小腸出血との触れ込みで転送されてきて実は小腸出血ではないことはちょいちょいある。大分前に調べた時は30%くらいがそうであった。

もちろん、どこでも小腸の精査ができるわけではないので、送ってもらうのは全く問題がない。でも、こういうことを言うと増長していると思われるかもしれないが、安易に小腸出血と言う傾向があるのでは?と思っている(小腸を専門としていない同じ病院の同僚にもそういう者がいる)。

上部消化管内視鏡は異常なし。下部消化管も異常なし、もしくは血液があるが出血源がわからない、だから小腸ですと言われることがある。下部に血液がある時に本当に小腸出血を疑うのであれば、回腸に入ってじっと待つ必要がある。大腸出血でも回腸に血が逆流することはよくあるので、回腸末端の血液の存在は小腸出血の証明にならない。口側からの血液の流入を確認する必要がある。

CTでextravasationがあれば間違いないが、今回のようにあるとの触れ込みで送ってこられて、ないということはレアケースだ。電話の段階では前医の言うことを信じるしかないので、これはどうしようもない。

僕も専攻医の時に、小腸出血と思って小腸検査ができる病院(今勤務している病院だが)に紹介したことがある。小腸には異常がなく、後日ERに下血で搬送されてきて十二指腸潰瘍と判明したことがあるので、全く偉そうなことは言えないけど(笑。

 

今日の体重は77㎏。日直後ジムに行き汗を流した。今日もベンチプレスは70㎏が10回上がった。もう2回くらいはいけそうだったが、あまり無理はしないでおいた(つぶれるとかっこ悪いので)。

やりやすい腹筋ローラーでだが、大分押し込めるようになった。

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死刑執行のニュースをみて

今月はローン減税が給料に含まれるので、いつもより額があがり、テンションも上がる。結局は自分が払った、もしくは払わないといけないものだし、それだけローンが多いということでもあるけど(笑。来年で10年になるので、次で最後だと思うとせつない。

 

先日、死刑が執行された。それを取り上げた毎日新聞の記事がまとめサイトに取り上げられていた。

以下引用。

おことわり

 毎日新聞はこれまで、事件当時少年だった関死刑囚について、再審や恩赦による社会復帰の可能性などが残されていたことから、健全育成を目的とする少年法の理念を尊重し匿名で報道してきました。しかし、死刑執行により更生の機会が失われたことに加え、国家による処罰で命を奪われた対象が誰であるかは明らかにすべきであると判断し、実名報道に切り替えます。

 

関光彦のyourpediaを改めて読んでみたが、気分が悪くなる。どう考えても更生するとは思えない。というか、僕が被害者の身内なら、更生したら逆に許せないと思う。

関とは同学年で、この事件の頃僕は高校4年だった。そのころの僕も大概くずだが、彼とはレベルが違いすぎる。鬼畜の所業とはまさにこのことだ。4歳の女の子も殺しているが、うちの末娘がちょうど4歳でかわいい盛りだ。なんでこんなことができるのか、全く理解できないし、したくもない。

人間の生きる権利を故意に奪った者を罰するのに死刑以外適切な方法があればいいが、余り思いつかない(何もさせないで延々閉じ込め続けるってのも一つだが、物議を余計に醸しそうだ)。国家による処罰で命を奪われた対象という文章に毎日新聞の思惑が透けて見えているが、この文章を被害者の身内が読んだらどう思うかくらいは想像してほしいわ。

冤罪の可能性も残るし、執行するのにも気力がいりそうだから、死刑まである程度間隔が空くのはやむを得ないが、僕が高校4年の時から今までずっと拘置所にいるってのはある意味罰ではある。もちろん犯した罪には全く見合っていないが、ほぼ毎日死を意識させられるというのは、精神に来そうだ。

 

高校4年の頃の記憶はだいぶ薄れてきているが、それは黒歴史を忘却の彼方に追いやりたいのと、鮮烈な体験がなく中身がすかすかで覚えておくべきことがほとんどないのと、その両方だろう。今になって、もっと勉強しておけばよかったと反省するが、後の祭りだ。

息子にも勉強だけすることほど楽なことはないし、凡人でもある程度の結果が出せることは他にないと言っているが(プロ野球選手やJリーガーになることや起業して成功することと比べて、そこそこの大学に入ることはかなりたやすいとも言っている)、まあわかってない。

小学生だからしょうがないし、遊び呆けていても許してやりたい気もするが、昔と違って塾に行く子が増えている。しかし、緊張感がなさ過ぎて、妻にしょっちゅうぶちぎれられている。先日も怒られている時に消しゴムをはじいて遊び出して、さらに火に油を注いでいた(僕があの立場なら失禁しているくらいの怒られ方だった)。

 

今日の体重は77.8kg。昨日、妻がもらってきたシンガポール土産のチキンライスを夕食に食べたが、非常に美味だった。夜は糖質を控えていたが、お代わりしてしまった。前から食べたいなと思って近くの店を調べていたが、想像以上の味だった。

 

 

露悪

例年は僕が小遣いでクリスマスプレゼントを買っていたが今年は嫁に任せ、今年からはお母さんの友達のサンタに頼むからお母さんにプレゼントを言いなさいと伝えた。息子は僕が誘導してスイッチのゼルダにしたが、ゲームに興味のない嫁に任せておくと古いゼルダを買いそうなので、息子の分だけ僕が買うことにした。

娘2人はまだ信じているが、さすがに小4の息子は、サンタなんていないだろうと言い出し小憎たらしいが、そんなこと言ってるとお前のところには算数の参考書が届くぞというと、友達がいないと言っていただけで、僕は信じてるよと他愛のないものだった。

今日ゼルダと算数の参考書を注文した(笑。

 

漸く原稿を書き終えたので、昨日からゲームを始めた。ゼルダをやるつもりだったが、ゼルダは上述した理由でクリスマスまで来ないので、シャドウ・オブ・ウォーをやっている。前作のシャドウ・オブ・モルドールもやったが、指輪物語と同じ中つ国が舞台だ。アクション下手でも、サクサク勧められて面白い。

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高校の時に指輪物語は入手し、何度かトライしたが、いつもホビットの冒険で脱落してしまい、早30年が経過した。その間に映画も出来たが、まだそれも見ていない(DVDは持ってるけど)。仕事をやめて暇になったらじっくり読もうかと思っている。

 

先日、若い男性の内視鏡治療をすることになったが、ついてくれたMEさんが、カルテを読みこんだようで「こいつはだめですね。へたれですね。」と言いだした。病状説明をした時にちょっと弱々しい感じではあったが、それ以上の印象はなかったので、どうしてですか?、なんかあるみたいですけどと聞くと、「いやいやいや、あれはだめですよ。引きこもりのあまちゃんですよ、元引きこもりだった僕が言うのだから間違いない。」とどんどんヒートアップしていった。

はあ、そうですかと返すと、「そうですよ、だめです。へたれです。元引きこもりだからわかります。」と何度も元引きこもりを繰り返した。剥き出しになった感情の熱量に押されてしまった。

僕自身、露悪的に自分をさらすことをちょいちょいするが(それはある種の快楽を伴うから)、人がそうすると対応に困ってしまった。自分がやるんなら人のにも反応しないとと思うが、さすがにそこは突っ込んでいけず、話をそらしてしまった。

ダブスタになるので、僕も言うのをよそう。といっても、僕はそこまでパンチのある露悪を最近はしていないけど。でも、高校ダブった話をして、目をそらされるわけがよ~くわかった(笑。

僕も完全に引きこもっていたわけではないが、プータローの1年はそれに近い生活を送っていた。僕自身は何らかの影を持った人にある種の共感を覚えるが、それはそういう経験をしたからだろうと思っていた。しかし、MEさんのようにある種の敵意を覚える人もいるのだと思った。苦労してそこから脱却し、過去の自分を見せつけられているかのように感じるからだろうか。同族嫌悪だろうか。

MEさんとはほぼ同世代で、共に引きこもり体験(?)があるのに、抱いた感想が違うベクトルを向いていたので、興味深かった。

 

今日の体重は77.0㎏。これまでディップスやダンベルプレスはやっていたが、ベンチプレスはやっていなかった。25㎏荷重してディップスをやっているが、胸に効いているのかどうかよくわからないので、15年ぶりくらいにベンチプレスに取り組むことにした。今日、割とフレッシュな状態でやってみたら70㎏が10回なんとか上がった。1RMなら90㎏くらいだろうか。全盛期の120㎏まではいかなくてもせめて100㎏はあげたい。

びびりながらESDをした後にちっちゃい怒り

本日は一日内視鏡の日。午前中、上部消化管内視鏡をしている時に、家族の都合で本日入院してきた患者の病状説明を午前中にしろと病棟から電話あり。

こっちも遊んでいるわけではなく業務をしているのだから、緊急性のない病状説明を優先できない。僕が午前中に話をするといったわけでもない。

内視鏡中だからすぐには行けない、できるだけ早く終わらせて行くから待っといてもらってというと、何時くらいにこれますか?とまだ食いさがってくる。

だ~か~ら~、内視鏡が何時に終わるかわからんやろ~、そんなことは内視鏡室に聞いてくれといらいらっとしたが、そら、わからんわと言うに留めた(病棟では怖いと言われることもあるが、こういう対応も悪いのだろう。大人げないのは認めるが、こっちも常にそんな対応をしているわけではない。ぶっきらぼうな対応をしたくなるような内容の話をせんといてほしいわ)。

 

その時点で他の医師より+1~3内視鏡をしており、正直そこもいらっとはきていた。大腸内視鏡は患者の難易度、処置の有無、医者の技術で時間の差がつくのはよくわかるが、上部消化管内視鏡に関しては拡大観察以外で時間の差がでる理由がはっきり言ってわからない。だらだら見ているか、怠惰なだけだ。

大腸は上記理由で差がつくのはわかるので、たくさん持ってこられてもイライラしないが(俺が上手いからだと自己昇華させて、無理やり納得させている面はあるが)、上部に関しては、早く来て(時間通りに来ない医師も結構いる)、たくさんやって、遅くまでやっているのはおかしいと常々思っている。昼近いので腹も減るし。それでも最近は検査数が多いので、文句を言わずにやっている。

 

さっさと終わらして病棟に行きたいのに、11時30分くらいから患者が入ってこない。しかし、終わりですと声もかからない。10分ほどぼーっとして、さすがに内視鏡の振り分け係りに、病棟に呼ばれてるんやけどどうなってんの? まだあるんなら早く持ってきて(本当は、あまりやっていない医師に振り分けてくれと言いたかったが、ぐっとこらえた)と言ったら、後1件あるんですけどと言ってきた。今すぐ入れるんならやるよといい、急いで入れさせた。

なんとか12時には検査を終わらせることができ、病棟へ。患者の家族にお待たせしたことを謝罪し(幸い怒ってはいなかった)、病状説明をしようと個室へ移動しようとした時、その病棟から電話がかかってきた。

「家族さん待ってますし、いつ来られるんですか?」

ぷちっ。

なんか切れそうになった。今この病棟いますけど、その患者のとこいますけど。ていうか、検査何時に終わるかわからんって言ったよね? エレベーターこーへんから、階段で小走りに来たのになんなん? なんなん?

患者さんと家族がいるので、ぐっとこらえて、「今ね、その患者さんと家族のとこに来てるよ。それに僕、内視鏡何時に終わるかわからんので、終わり次第行くって言ったよね?」そこで返事を聞かずに電話を切った。

あ~あ、また嫌われた。正直、自分が間違っているとは思わないので、別にいいけど。

 

医療従事者なら、時間が約束できないことくらいわかるはず。 

患者が急変してても、処置中でも、手術中でも、「3時になりました。違う処置がありますから(病状説明でも外来でもいいわ)、この処置は終了します。」ってやってもいいわけ? 心臓マッサージ中止していいわけ? ESDも病変取れてなくても止めていいわけ? 電車やバスのように時間通りには行かんよ。

 

‥こんなことでいらっとしている自分がちっちゃいのはわかるけど、でもすっきりした。ここは王様の耳はロバの耳の穴だな(笑。

 

今週も盲腸のLSTのESDをした。EMR後の遺残再発が疑われ、先週のこともあり、腰はかなり引けていた。病状説明の段階で、再発なら線維化が強くて安全に切除できない可能性が高く、その場合は中止しますと予防線を張っていた。

先週の人も挿入が難しかったが、今回の人も難しかった。しかし、オーバーチューブを用いたおかげで、挿入後はまあまあ安定した。

大腸ESDの時はアドレナリンがかなり出るが、特に盲腸は脂肪が多いため、穿孔か?とはっとすることもあり、よく頻脈になる。先週のこともあり、今回は切除前からややタキって(頻脈)いた。

最初の局注の浮きは悪くなかったが、びびりすぎてかなり浅い層を切っていた。それでも切除を進めていくと、やはり強固な線維化が出現した。EPMRに切り替えるかと思ったが、線維化の部分で病変が残ってしまうのは確実で、何分割になるかわからなかった。

FlushKnife BTからIT nanoに変更し、切除を進めていった。上の先生が見に来て、この線維化はすごいし良性だろうからチギレクトミー(千切り取ること)でいいんじゃないか?と言った。たしかにいかつい線維化だった。

 

以前ESDした人の線維化のない粘膜下層。ゼリーみたい。局注液に青い色素を入れているのでこんな色になる(この例は少し薄めだけど)。ESDをするたびに粘膜下層って綺麗だなあと思ってしまう。

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今回の線維化の部分。青い層は出てこずかちこち。左はましだが、右はスペースもない。

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線維化の部分以外は何とか剥げたので、線維化の部分で筋層を想定し、IT nanoでえいやと切った。一部病変はちぎれてしまったが、なんとかESDで切除可能であった。

今のところ経過は良好。先週手術になった人の経過も良好で食事をしているが特に問題ないよう。

 

今日の体重は77.7㎏。ポップコーンを食べすぎた。

痛恨、悔恨、回顧

今日は日直。結構落ち着いており、新規入院は0だった。

 

先日盲腸のLSTのESDを行った。切除自体は問題なく行えたが、一部筋層が露出していた。1cmもないため、ほっとこうかと思ったが、もともと筋層がペラペラな部位であり、向こうが透けて見えていた。

早期退院を希望しており、深部大腸では穿孔していなくても腹痛を起こし、熱が出ることがちょいちょいあるので、クリッピングしておくことにした。

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クリップをかけたところ、すぐ横に2mm前後の黒いスペースが見えた。

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‥穿孔だ。クリップ穿孔の話は聞いていたが、自分で経験したのは初めてだった。最初は通常のクリップを用いたが、爪がついておりその爪で裂いた可能性があるため、QuickClip proを使用して閉創した。

 

次の日は腹痛はあったが軽度であり、腹部もsoftであったが、翌々日に腹痛は増悪し、腹部もやや硬くなっていた。CTでfree airが少量あり、遅発性穿孔が疑われたため、外科に相談したが、穿孔しているとも言い難いため、腹部症状をフォローするとのことであった。しかし症状が増悪してきたため、同日緊急手術となった。

自分の仕事を終わらせて、手術を見に行くと、ちょうど盲腸を見ているところであった。腹膜にクリップが2個あり、外科の先生がつけたのかと思っていたら、僕がかけたクリップであった。骨盤腹膜ごとかんでいたらしい。

胃でomental patchをやったことはあるが、今回はomentumは見えなかったので、普通に閉創した。穿孔部は1cmほどあり、クリップをかけた部位がごそっと落ちたようで、それで腹膜にクリップが残っていたのだろう。

手術は無事終了した。ラパロアシストであり、創部は小さくstomaを回避できたのが不幸中の幸いであった。本人と家人に偶発症を起こしたことを謝罪した。今のところ、経過は良好。

多少熱が出るとしても何もせずに放置しておくべきであったと反省した。

 

これまでESDを行い穿孔で手術になった症例は他に2例ある。

1例は後期研修医の時に初めてやった症例。10年以上前でちょうどESDが普及し始めた頃であったが、後期研修医として勤務していた病院はスタッフが保守的なこともあり、ESDを導入しないという方針になった。

新しいことを覚えたいと思っていた僕はそれにがっかりし、またあまりの待遇の悪さに僕は後期研修の3年目を別の病院でしようとしていたが、パワーゲームでつぶされた。他のスタッフは降格や違う病院への転出で上手く逃げたが、僕だけが逃げ損ねた(母校に入局しようとしたが、それすらつぶされようとした)。

新しく来た先生が、前勤務先でESDを行っており、当院にも導入した。僕は自力で見つけてきた異動先をつぶされたこともあり、どこかにESDの勉強に行かせてくれと言い続けていたが、そんなことは許してもらえず、労働力としてこき使われるだけであった。

そんな折、新しくきた先生がESDをやってみるか?と言った。やったこともないくせに、本を読んでこれはできるだろうと過信していた僕は飛びついた。

初心者には普通、前庭部病変から導入するが、いきなり胃角の病変であった。本を読んで予習していたはずだったが、やはり実際やるのは全然違う。案の定穿孔した。1~2mmのmicro perforationであり、上級医がクリップで塞いだ後、そのまま切除した。

2日程腹痛が遷延したため手術となった。今思えば、あの程度の穿孔であれば保存的に経過を見れたと思うが、黎明期でまだよくわかっていなかったこともあり、手術となってしまった。申し訳ないことをした。

それ以降、僕はどんなに言われても蟄居閉門と称して後期研修医期間中はESDをしなかった。どこかのhigh volume centerに勉強に行かせてくれと言い続けたが、結局かなわなかった。後期研修後にスタッフで残れと言われたが、もちろん断った。

 

もう一例は8~9年前の症例。体部の病変で、線維化も強く結構難渋し、途中で上級医に変わった。切除時には穿孔なく終了したが、夜に腹痛が強くなり、CTでfree airがあったため、遅発性穿孔を疑い手術となった。

上級医が術中に内視鏡をして、どこに穴があいているかを見ようと言った。口側なら僕で、肛門側なら先生がやった部位だな、結構出血したからなとも言った。最初肛門側から切除し、線維化が強くなって交代したが、僕がやっていた部位で出血が多く、soft凝固でかなり止血したので、それで遅発性穿孔を起こしたと考えたのだろう。

僕もそう思っていたので、そこまでして責任逃れせんでもと思ったが、実際術中内視鏡を行ってみると、穿孔部は線維化の強い口側の部位であった。上級医は「ここか‥」と言ったきり、何も言わなかった。

手術は無事に終了したが、元々基礎疾患があってベースが悪い人であり、どんどん予期せぬ合併症が重なり、不幸な転帰をたどった。穿孔部を確認して自分が切除した部位だとわかっているにも関わらず、上級医はまったく表に出てこなかった。必然的に僕が矢面に立った。

偶発症であり医療ミスではないが、もちろん家人はそう簡単には納得できず、事務を交えて何度も話をした。勿論偶発症をおこしたことを謝罪した。私生活でも家を買おうとしており、ばたばたしていてあの頃は精神的にかなり辛かった。

偶発症をおこすと、患者のところへ向かう足が重くなるが、しかしそういう時こそ行かないといけないため、毎日複数回足を運び、ICUにいる時は1時間以上家人と話をしたことも何回もあった。

色々あったが、最終的には納得してもらえた。

 

内科の中でも消化器内科は循環器内科と並んで侵襲が高いことをやっており、偶発症が重篤になることもある。もちろん、毎回起こさないように注意を払っているが、それでも0にはできない。 心が折れそうになることもあったが、なんとか踏ん張ってきている。

 

今日の体重は77.1㎏。日直中に色々食べてしまった。

性の芽生えの思い出

車が返ってきた。普段乗っている時はあまり意識しなかったが、ヴィッツから乗り換えると改めて良さがわかった。低いドラポジはその気(どんな?)になるし、何よりアクセルを踏んで前に進む(笑。

ヴィッツは普通車だけど、学生の時に乗ってた軽の方が速いんじゃないか?と思っていたが、諸元表を見たら馬力が同じ位であり、それは間違っていなかったことがわかった。

 

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先日、息子と風呂に入っていたところ、おちOちOを触らずに触る方法があるとわけのわからないことを言いだした。何を言っているんだ?こいつはと思っていたら、水を容器に入れてちOこにかけ出した。

こいつはバカか?と思って黙って見ていたら、何度も何度も繰り返していた。ふとペニスを見ると小4のくせに勃起しており、思わず爆笑してしまった。しかもドリチン(笑。ずる剥けでも怖いけど。

僕はいつの間にか剥けていたが、それは父親が剥いていたかららしい。僕も息子が赤ん坊の頃は剥いていたが、嫌がるようになったのでやめたら、ドリチンになってしまった。父親は妹の子供の包茎手術をしたが、もうメスは置いた様で、うちの息子もと言ったがしてくれなかった。

こうすると気持ちいいんやで、おちOちOおっきくなるんやでと言い出して、注意しないとと思ったが、さらに爆笑してしまった。調子に乗って自由自在に大きくできるんやで~といって水をかけ続けていた。

まだまだ性の芽生えは先かと思っていたが、もうすぐ5年生だし、ぼちぼち芽生えてもおかしくはない。僕の性の芽生えは、まあまあグロテスクで、ハンターハンターで念を荒療治で引き出すような芽生え方(それゆえ、どこか壊れているかもしれない)だった。その思い出を書いてみよう。

 

小5の時、詳細は忘れたがどこかに行っていた僕は、家に帰るためにエレベーターに乗っていた。同じエレベーターに若い男の人が載っており、僕に話しかけてきた。僕より少し大きいくらいの小柄な男で、黒いサングラスをかけていた。

「OO君て知ってる?」「知りません。」「えっ、何年生?」「5年生ですけど。」「おかしいなあ、同じ学年やけどなあ。」

こんな会話をしたと思う。そして自分の降りる階で降りようとしたら、降りたところで手を掴まれた。

「ほんまに知らん?」

その声は上ずっており、なんかおかしいなと思った。その男の体は小刻みに揺れており、何だと思ってみると怒張した一物を激しくしごいていた。男のそれは小学生の僕にはかなり巨大にみえ、グロテスクだった。色は白かったと記憶している。

 

あまりの出来事に声も出せず、固まってしまった。家はエレベーターを降りてすぐそこなのだが、どうしても声が出なかった。年中半ズボンをはいていた僕の足を男はまさぐりだし、「ほんまに知らん?」と繰り返しながら、しごき続けていた。

時間にして数分だと思うが、僕には30分くらいに感じられた。声がどんどん上ずっていき、僕の太ももをまさぐる手にぐっと力が入り、男は果てた。白い液体がエレベーター前の床に飛び散った(しばらくその後が残っており、それを見るたびにこの出来事を思い出した)。

男は、「知らん?じゃあええわ。」としょーもない演技を続けながら、止まったままであったエレベーターに乗って去って行った。

 

家に帰って母親に報告したが、結局誰なのかわからないままだった。当たり前だが、マンションの住人ではないだろう。35年前に建築されたマンションだからオートロックもなく、誰でも入ろうと思えば入れる。

父親の医学書をちょいちょい見ており、同級生の中では性知識はある方だったと思うが、それでも射精の仕方を具体的に知ったのはその時が初めてだった。

普通ならトラウマになるところだが(もちろん衝撃ではあったが)、僕はその男が気持ちよさそうにしていたのをみて、早速自分でもやってみた。精通はまだだったが、オルガスムスにはすぐに達した。背筋を電撃が走ったが、そこまでの快感はこれまででも数回しかない。

 

‥書いてて性の芽生えというより自涜のやり方を無理やり教えられただけだなと思った(笑。めったに僕のことをほめないおかんが、子供の頃の僕はかわいい顔をしていたとよく言っていたので、狙われたのだろうか。変態ショタコンの気持ちはわからんわ。

 

今日の体重は76.6kg。今日は忘年会だが、楽しくないのでサボってジムへ。欠席するのに10000円も取られたが(出席者は12000円)、10000円払って堂々と欠席できるのなら、おしくはない。いつもスカしたホテルでやっているが、もうちょっとくだけた店でやればいいのに。

 

姫セン ゴーゴー

金曜日は当直。当直開始早々にまたまた大腸癌の腸閉塞にコロレクタルチューブを入れた。先日、一般向けに大腸癌の話をしたが、大腸癌は増加傾向にあり、近いうちに罹患率は1位になるだろうと話をした。

‥それをこんな形で実感したくない。コロレクタルチューブを入れる時は内視鏡室に便臭が充満する。

さらに夜中の1時に血便患者が受診し、緊急で大腸内視鏡を行った。前処置なしで行ったため、部屋中に便臭が充満した(途中でマスクがずれて鼻が露出したが直すに直せず)。憩室出血が疑われ、挿入したら止血しているというよくあるパターンだった(消化器内科医あるあるだ)。終わって入院切ったら2時30分だった。

‥今回の当直はうOこデーだな。まったくもって嬉しくない。

 

胃癌はピロリ菌の除菌が進み、肝臓癌はC型肝炎を消す薬剤が進歩して(インターフェロンの副作用に苦しんでいる患者さんを宥めていたのが、遠い昔に思える)ともに減少傾向にある。しかし大腸癌は増えている。膵癌も増えている印象。

一般向けに話をしている時に大腸内視鏡を受けましょうと偉そうに言っていたが、僕自身受けたことがないので、どの口が言っているのだ?と我ながら思ってしまう。

何千回と検査をしているくせに、自分が受けることに関しては未知であるため、不安がある。ましてや、検査について全く知らない人は余計不安だろうとも思うが、逆に知らないほうがいいのかもしれない。

 

今日は姫路セントラルパークへ行ってきた。10年以上前に一度行って以来で、子供たちは初めてだった。

前回来た時はもう少し混んでいたが、比較的空いていた。後で行った遊園地も空いていた。子供のころ、エキスポランドや宝塚ファミリーランドによく行ったが、ものすごく混んでいた。最近は流行らないのだろうか? そういやエキスポランドも宝塚ファミリーランドもつぶれてしまった。USJが代わりをしているのだろうか?

 

まずはドライブスルーサファリに行った。猛獣コーナーからで、いきなりトラがすぐ近くに寝ていた。

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次はライオン。トラは少なかったが、ライオンはたくさんいた。

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草食動物コーナーにはいろんな種類の動物がいた。

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こっち見んな(笑。

 

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次はウォーキングサファリ。

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こう見るとかわいいが、餌の取り合いになった時の咆哮はまさに獣のそれであった。

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いろんなところで毛づくろいしていた。

 

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この2枚はインスタ映えしそう。‥やってないけど。

 

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近く歩いてて怖かった。

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遊園地に移動。娘2人は前回の遊園地でも乗り物を乗り倒したこともあり、フリーパスを購入。息子はこういう時あまり乗りたがらず、今回もあまり乗らなかった。

フリーパスの元を取るくらいは乗ったが、意外とフリーパスが使えないものや、使えても保護者の同伴が必要なものがちょいちょいあった。

長女は絶叫系が結構好きでジェットコースターに3~4回乗っていた。長女に請われて、フリーフォールに乗ることになった。800円と高い上に、ごっつい怖そうで嫌だったけど、どんなんかな?という好奇心もないわけではなかった。

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‥35m。たっ高い。

登っていく時がごっつい怖かった。何の前触れもなく落下。体が浮き上がって、たまたまがひゅんとなった。あかんあかん、堪忍してと思っていたら、終わった。

 

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終わった後。笑っているが、なんか笑うしかなかった。

 

ゲームセンターに行ったり、他色々乗ったり、犬のショーを見て帰宅の途に就いた。車の修理が終わったと前日に連絡をもらっていたが、さすがにとりに行く元気はなかった。

 

今日の体重は77.6㎏。遊園地のレストランで、普段米をあまり食べない妻がよりによってカレーライスを頼み、案の定残したので残すのが嫌な僕が食べた。おかげで夕食時でも腹が減らなかった。