生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

恐ろしい人喰いバクテリア(壊死性筋膜炎)

今週は、外来の日にも担当患者の大腸内視鏡をしたため、毎日大腸内視鏡をしていた。胃のESDや大腸のESDもあったため、件数としてはそう多くはないが。

今日は、長男のママ友達が集まって、ハロウィンパーティーをするため、夕食を自己調達する必要があった。ジムで汗を流した後、スーパーでモヤシ炒め、バラ肉、鍋焼きうどん(そばと思って買ったらうどんだった)を買って帰った。

最近自分でモヤシ炒めを作ってよく食べているが、おっさんの雑な味付けが子供たちに受けて、皆で取り合いになる。創味シャンタンがあれば、大体何でもおいしくなるけど(笑。

 

先日、テレビで人喰いバクテリアが放送されていた。時々テレビで放送しているのを見るが、これを見るたびに自分で経験した症例を思い出す。

これまで2例経験した。初めての症例は10年ほど前で肝障害があるとコンサルトを受けたが、様子がおかしい。意識状態も悪く、足の紫斑がどんどん広がっていく。その時はこの病名に思い至らず、上級医を呼んだら、その上級医が壊死性筋膜炎だと診断した。整形外科にアンプタ(四肢の切断)をコンサルトしたが、家族が希望せず、数時間後に亡くなった。

もう一例は9年ほど前で、僕がずっと見ていた肝硬変の人であった。食道静脈瘤破裂や肝癌など色々あったが、その都度それを乗り越えて来ていた。夜中に救急搬送され、先ほどの症例と同じように意識障害があり、足の紫斑が急速に広がっていた(診断には至っていなかったが、研修医がきちんと範囲をマーキングしていた)。

朝にコンサルトを受けて、すぐにピンと来た。当直医が皮膚科に相談していたが、僕はすぐに整形外科に相談した。家族が、今回も大丈夫ですよね?と不安気に尋ねてきたが、今回はかなり厳しいと言わざるを得なかった。

整形外科にアンプタの話をしたが、整形外科はその決断をせず、皮膚科医は壊死性筋膜炎ではないと断言した(経験があれば、すぐにわかるはずなので、経験がなかったのであろう。上級の先生だったので何も言わなかったが、知らないのになぜ断言できたのかが不思議)。家人と相談し、抗生剤で加療をし、DNARとした。翌日に永眠された。

それ以降、幸い出会っていないが、本当に恐ろしい病気だと思う。その後、しばらく肝硬変の人に、海を裸足で歩くな、生ものをあまり食べるなと口を酸っぱくして言っていた。

 

今日の体重は79.0kg。もうすぐ減量を始めて半年だが、今のところ無理はしていないし、順調だ。