生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

超勤を減らすことは可能なのかと緊急呼び出しでボーっとした頭で疑問を抱いた

今、以前胃のESDをした人が、黒色便で入院している。これまでGAVEからの出血を何度か繰り返しており、今回もそれを疑われ、緊急で処置され、入院となった。観察時には出血していなかったが、抗血栓剤を3剤も飲んでおり、内視鏡で容易にcontact bleedingを来す状態であった。

しかし、処置後も貧血の改善がおもわしくなく、BUNも高値が続いていた。そのため上部空腸からの出血かもと思い、本日小腸内視鏡を行ったら、空腸のangioectasiaから出血していたので止血術を行った。

 

大腸内視鏡も6件行い、まあまあ働いたので、早く帰ろうと思い8時ごろに病院を出た。家で肩の筋トレをして、風呂に入っていると病院からコールあり。

でてみると、これまで小腸出血を何度も繰り返している人がいて、今他科に入院中だが、黒色便、貧血進行があり、CTでextravasationが疑われていて、緊急小腸内視鏡はどうですかと当直医からの相談であった。

準備しておいてもらい、病院へ向かった。夜の道は空いていてストレスなく、走ることができた。

 

緊急小腸内視鏡を行ったが、多量に凝血塊があるものの、自然止血している状態であった。dieulafoy's lesionが疑われるが、止まってしまうとなかなかわからない。実際、この人は10回以上小内視鏡をしているが、一度そういうepisodeがあった。

怪しい病変を処置したが、きっちり止め切れていないので、ちょっともやっとしている。これ以上出ませんように。

 

超勤を入力したら、今月まだ半分しか過ぎていないにもかかわらず、当直2回、オンコール1回の影響か、学会で不在の日もあったのにもう80時間を越えている。聖路加病院に労基署が入ったニュースを見ていつか医者の超過勤務について書こうと思っていたが、さすがに今日はしんどいので、また別の機会に書こう。

日を回ったが、一旦家に帰ろう。