生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

モルヒネ(オピオイド)で意識はなくならない

今週は歯茎が浮いた感じがしていたが、昨日くらいから痛みが強くなってきたので、急遽今日歯医者へ。パントモグラフィーを撮り、歯が炎症で浮いていると言われ、薬を打たれたが、結構痛かった。おそらく歯周ポケットチェックのためにいつも金具?でつんつんされるが、普段はまったく痛くないが、今日は痛くて、ちょっと声が出そうになった。もうすぐタイに行くので早く治したいところ。

午前中に整形外科でリハビリを行い、その後自分の病院に行って回診してきたので1日に3つも医療機関をはしごしたことになる。

 

よくみているまとめサイトにこんな記載があった。

以下太字引用。

いや、普通に最後に痛み止めを拒否する患者はいるぞ 
大半がモルヒネなどを摂取するが、そうなると摂取した時点でほぼ意識がなくなるから 
家族との最後の時間が取れなくなる 

痛み止めを最後まで使わずに家族と最後の時間をって考える患者は普通にいる 
中途半端な痛み止めは全く効果が無いので、余命僅かな場合は意識がなくなるレベルのモルヒネなどか 
もしくは使わないって選択肢しか無い
こんな書き込みもあった。
モルヒネ使うと完全寝たきりで意識もなくなって死ぬの待つだけになるからなあ 
ある程度別の方法で我慢できるところまでは抑えてたんじゃね
まず大前提として、モルヒネを含めたオピオイドで意識はなくならないし、そのせいで寝たきりにもならない。
 
医療という領域は専門外の人でも色々言うことが多い領域だが、正しければ全く問題ないと思う。しかし、こう見当違いのことをいかにも正しいことのように書かれるとさすがに看過できない。
 
僕は緩和医療の専門家ではないが、癌の末期の人は何人も看取ってきた。もちろんすべての癌が痛みを伴うわけではないが、痛みを伴う癌にはオピオイドを使ってきたし、使わないことはむしろ医療者の罪悪と考える。
 
そもそも、オピオイドは末期癌患者のみに使うわけではなく、外来でも使用している。多少眠気が出ることはあるが、通常量を用いる限り、意識がなくなることはない。
 
最後を共に過ごすために使わないなどと書かれているが、オピオイドを使わずに痛みに悶えている患者とどのような時間を過ごすのだろうか? 癌による痛みがある患者が、痛み止めなしにドラマや映画のような穏やかな最後を迎えられると思っているのだろうか? 
オピオイドは万能ではないので、痛み以外の症状が残り、苦痛に満ちている場合、家人から意識を下げてくれと依頼されることがある。そのような場合はオピオイドと別の薬を使うこともある。時間を共に過ごすことも、もちろん大事だが、そのために苦痛を我慢しろというのはエゴだと僕は思う。僕が患者なら意識を落としてほしいし、身内がそうなればやはり苦痛を取ることを第一に考えたい。
 
このことについて書きだすとかなり長くなるので、これくらいにしておくが、引用した書き込みは全くのでたらめで、実際こういうことを言っている者を目の前にすればかなり強く注意したくなる。どうしてよく知りもしないことについて断定的に述べるのだろうか?
 
今日の体重は72.2㎏。ちょっと停滞しているが、カットはまだ完全ではない。腹筋ローラーをしていると、おなかの皮がたるんでいるのが非常にダサい。急に痩せると皮がたるむと聞いたことがあるが、ゆっくり痩せたつもりなのに。加齢の影響だろうか?