生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

最後の金曜日当直をしながら、バレンタインについて思い耽る

今日は当直。金曜日の当直は結構他院からの転送が来るが、この日も立て続けに2件転送依頼あり。そのうち1件は消化器内科疾患で入院させた。緊急内視鏡は今のところ2件。

この病院での金曜日当直は今日で終わりで、当直自体後1回だ。救急を断らないことに関して日本一らしいこの病院での日当直は大変ではあったが、色んな科の医師が当直していて消化器内科疾患に専念でき、ICUもしっかりしていることから割合恵まれた体制とも言える。

でも次は病院の当直は免除されるので、バイトで当直をするのみ。それも嫌なら辞められる。

 

僕は普段の内視鏡時はガウンを着ない。スタンダードプリコーションの観点からはよくないが、普段の内視鏡では液体が跳ね返ることはほとんどないし(生検鉗子やデバイスを引っ張られた時は飛ぶので、引っ張るナースとはいつも綱引きをしている)、体にまとわりつくのが不快だからだ。でも、小腸内視鏡、術後胃のERCP、コロレクタルチューブ(大腸が腫瘍で閉塞しかかった時に便を出すために入れるチューブ)などの時は流石に着る。

先日、コロレクタルチューブのヘルプを頼まれた時、うOこと戦うため、ガウンと目のガードが着いたマスクをしたら、何してもかっこいいですねとナースに言われた。

‥ガードが鼻息で曇ってるのにかっこいいわけないやん。そう言ったが、後輩専攻医まで一緒になって、「うん、かっこいい、でっかい幼稚園児みたい。」

‥完全にバカにしとるな、これは。

 

そもそも、かっこいいやつが、身内以外で初めてバレンタインチョコもらったのが高1の義理チョコってことがあるかい。なんやったら、あれが今でも一番嬉しいチョコやわ。もてへん男がそんなことされたから、しばらくどきどきしたわ。なんもなかったけど。

父親力検定とかいう本を10年前に買ったきりにしていたが、最近読みだした。そこに、チョコを貰えなかった子供にどう声をかけるかみたいな問題があり、お父さんも貰えなかったぞという答えが正解とあった。

たとえそうでなくても、そう答えましょうと書いてあったが、

俺は本心でそう言えるわ。

‥いっ、痛い、身を引き裂かれるようよ。

 

今年貰ってこなかった息子に俺も小学生の頃は貰ったことないわ(中学の時もだけど)と言ってやった。親の贔屓目かもしれないが、息子の顔は悪くないと思う(小さいころに比べると不細工になってきたけど)。しかし、いかんせん中身がお調子者だ。小学生の時にもてるタイプではない。クラス投票で一番色々仕事をする子というのに選ばれていたが、いい人どまりで終わりそう。

‥しかし、あいつ幼稚園の時にチョコもらっとったな。大好きなんて手紙付きで。あいつも敵か‥。

 

しょぼい青春のせいであんな夢見たり、色々こじらせ過ぎて「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」のDVDを40超えて買いそうになったり(踏みとどまったけど)‥。

息子よ、父のたどった道を踏襲してはいかんぞ。甘酸っぱい恋の1回や2回はしとけよ。医局に置いてある各所からのバレンタインチョコをぱくつきながら、そんなことを考えていた。

 

明日は病院に残って、次の病院への小論文を書いたり、学会発表の資料の作成をする予定なので、ちょっと寝ておきたいところ。