生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

最後の日直

先日、子供たちと買い物に行って、娘2人とあれこれ選んでいた。娘が欲しがったウィンナーを、近くにいた息子が持っていたかごに入れると、えっという女性の声が。

‥全く知らない女性のかごだった。息子は少し離れたところで一所懸命刺身を見ていた(笑。すっ、すいませんといい、慌てて取った。ごっつい恥ずかしかった。

 

今日は日直。この病院でする最後の日直だ。当直はもう1回あるけど。最後くらいは穏やかな日直をと願っていたが、さすがにこの病院はそれを許してくれない。

入院患者の回診をしていたら、ICUからコールあり。他科入院中の患者が下血していると。話を聞いてみると、下血ではなく血便っぽくて、CTで深部大腸にextravasationらしきものがあると。

‥前処置なしの大腸か。何回か書いたが、前処置をした大腸内視鏡はトップクラスに好きだが、前処置をしていない大腸内視鏡はトップクラスに嫌な検査だ。ニフレックやモビプレップは本当に偉大だ。味はいつまでたってもまずいままだが、これらを飲むことで大腸は本当にきれいになる。しかし、飲まないと暗黒の世界だ。そして臭いが‥。

前処置なしだと、うOこってこんなにたまってんの?っていうのがよくわかるが、もう十分わかっているので許してほしい。手袋も1枚くらいなら、奴らの臭いは簡単に突破してくる。本当に力強いが、そんな力強さは僕の知らないところで発揮しておいてほしい。

 

CTを見たが、extravasationが正直あやしかった。最初は、他科Dr.の読みではextravasationありとのことだが、はっきりしないとカルテに書いていたが、自分の読影に自信がなくて、腸管に造影剤らしきものの貯留ありと変更した(結果なかった)。

ICUに入っているだけあって、いろんな機械につながれているので、ICUに出張する必要がある。これがまた曲者で、色々機械を持っていかないといけない。大体何か忘れるし(今回は大丈夫だったけど)。内視鏡室は1階でICUは4階にあり、結構遠い。機械をごろごろ押してICUに向かった。日曜日なのでエレベーターが空いているのだけが救いだった。二往復したけど。

いずれにせよ、やらなあかんなということで家族にICをし、準備をした。大腸に入ってすぐは赤いが、奥に行くにつれて血便は減っていき、通常便がたっぷりたまっている。CTで奥にextraありとのことだったので、一応total colonoscopyをした。

ショックになったとのことであったが、ショックになるほどの出血は無く、肛門近傍からじわっと出血していたので止血処置を行った。

終了後、主治医からガスが抜けなくてお腹が張っているとコールあり。自然に抜けるのを待ってくれ、CO2だから吸収は早いと伝えたが、その後も立て続けにICU Drから何回か電話がかかってきた。

ガス抜きのためにイレウスチューブは?と言われたが、そんな適応は無く、そもそも透視なしでは入れられないので、どうしても入れろというのなら透視室におろしてもらう必要があると説明した。あまり望ましくないが、ICUで時折見かける便を出すためのチューブ(僕らは使わないので名前を知らない)くらいなら短期間なら入れてもいいと思いますよと伝えた。それ以降はかかってこないので、解決したようだ。

緊急内視鏡はその1件で、それ以外は電話は結構かかってきたが、入院もなく午後は比較的落ち着いていた。

 

今日の体重は75.2㎏。昨日のジムで運動した後は73.5㎏くらいだったので、1日でごっつ増えた。日直中に結構食べたが、それにしても増え過ぎだ。グアムで増えると思うので、ちょっと抑えないと。膝は改善したので、今日はスクワットを行った。