生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

間違ってるとは思わないが、態度は適切ではなかった

今週の当直中、AM5時半に電話が鳴った。患者を入院させてベッドに入ったのがAM2時過ぎでその患者が入院して満床になったはずなのにと思って電話に出ると救急搬送依頼だった。

ある症状が正月からあり、改善しないため近医である検査を予定されていたが、不安で不安で今から緊急で検査してほしいと言っているとのこと。症状増悪なし、その他重篤な症状なし。かかりつけの病院はサクッと断ったらしい。

そんなものはかかりつけがみるべきなので、もう一度そちらを当たってくれと電話を切ったが、しばらくしてまたコールあり。再度断られたとのことであるが、その理由が専門医がいないとのことであった。

‥僕もその領域の専門医でないし、仮に専門医の対応が必要となる場合は入院が必要となる。満床なのをわかっていてこちらに救急隊が言ってくるということは救急隊も入院が必要ないと判断しているということであった。

つっぱねてもよかったが、めんどくさくなったし、腹も立ってきたので、必要がなければ検査しないがそれでもよければと受けた。

 

しばらくして救急隊が来たとコールあり。ERへ向かうとその患者はなんと歩いて入ってきた。

‥患者が心配している状態であればまず歩けない。そこで何かが切れそうになったがぐっとこらえた。救急隊に、ひどい搬送で、かかりつけ医が見るべきだし、本当に当院での専門的対応が必要と考えるなら入院できない現状で搬送すべきではない、今回は受けたが、今後は対応を考えると、言ってもしょうがないなと思いつつも(彼らも被害者だ)、我慢できなかった。

 

診察したが、元々の症状は変化がなく、緊急で患者が望んでいる検査が必要な状態ではない。そもそも予定されている検査は本日に予定されていた。

診察後、今すぐ検査をしてくれと言い出したので、もう我慢できなかった。

『ここは夜間診療所ではなく救急で、緊急対応をするところだ。診察の結果、緊急で検査をする必要は全くないので、かかりつけ医で予定通り受けるか、当院での検査を希望されるようであればもうしばらく待ってこのまま日中に専門科を受診して検査について判断してもらうように。』

きつい口調になったが、感情を抑えきれなかった。外で旦那と相談してくるといい、結果かかりつけ医で検査を受けるとのことであった。その際、先生に謝っておいてくださいと言っていたとナースから聞いて、ちょっと申し訳ない気持ちになった。感情を出さずに理路整然というべきであったと反省したが、緊急性がない状況なのは間違いない。

ここで救急をするようになって、僕自身の緊急検査のハードルは下がっている。病院の収益にもなるし、患者もそれを希望していることが多いから。しかし、それでもなんでもかんでも言われるがままに検査をするというのは救急の在り方ではない。医療がサービス業と決定的に違う点の一つがここだと思う。

 

今日の体重は78.8㎏。正月太りで79.6㎏までいき、80をまた超えるのではと焦ったが、これからまた減量をしていこう。