本日、息子が入学する中学の制服や靴などを購入するため、家族全員で出かけた。大学時代、減量のため昼食をプロテインとサラダにしていたことがあったが、大学で飲むのが恥ずかしいので、少し離れた公園に出かけて飲んでいた。その公園の近くが最寄り駅で、懐かしい気持ちになった。息子が通う学校は綺麗な学校だった。
choosing wiselyという概念がある。過剰で無駄な検査や医療をしないとアバウトに理解しているが、どういう概念なのかをこの際理解しようと思い調べてみた。
以下choosing wisely japanのサイトから一部転載
Q: Choosing Wiselyとは何ですか?
A: 医療者と患者が、対話を通じて、科学的な裏づけ(エビデンス)があり、患者にとって真に必要で、かつ副作用の少ない医療(検査、治療、処置)の“ 賢明な選択” をめざす、国際的なキャンペーン活動です。
Q: Choosing Wiselyは、どんな活動をしているのですか?
A: : アメリカでは、 70 以上の臨床系の専門学会が、医療者、患者双方が考え直すべき”5 つのリスト” を作成しています。それらを合計すると、約 450 項目(2017 年 3 月現在)にも上ります。”5つのリスト”は、その根拠となる文献とともに、インター ネット上に公開されています。同時に、消費者団体(ConsumerReports) との協働で、一 般(患者・市民)向けにやさしく書かれた説明書が作成されています。
日本では、総合診療指導医コンソー シアムが、以下に挙げる”5つのリスト” を発表しました(GenMed. 2015; 16: 3-4.)。
1.健康で無症状の人々に対してPET-CT検査によるがん検診プログラムを推奨しない
2.健康で無症状の人々に対して血清CEAなどの腫瘍マー カー 検査によるがん検診を推奨しない
3.健康で無症状の人々に対して MRI 検査による脳ドック検査を推奨しない
4.自然軽快するような非特異的な腹痛でのルーチンの腹部CT検査を推奨しない
‥なるほど。僕の理解はやや簡略化されているが、大きな間違いはなかったようだ。
5つのリストを守ることができているかチェックしてみよう。
1は一度だけ、CEA(腫瘍マーカー)が少し高いだけの神経質な人がどうしても撮ってくれというので自費で撮影したことがあるが、それ以外には適応外の人に撮影したことはないし、言ってくる人がいても断っている。そもそも、PETは癌の病名が付かないと保険適応にならず、10万円前後かかる。被爆量も多い。
2に関しては全く同意見だ。前病院に勤務していた時、初診から回ってくる患者の多くに意味なくCEAとCA19-9が調べられており、軽度高値のため追加検査をせざるを得なかったことが多々ある。僕の記憶ではそれで癌をひっかけられたことは一度もない。PETで例に挙げた患者は僕が調べたのではなくて人間ドックで調べられていた。
CEAは喫煙で上がるが、ドックで軽度上昇を指摘された喫煙者に意味なく検査をし続けていたことがある(CEA高値は結構消化器内科へ来てしまう)。禁煙しろと散々注意したが、禁煙せずに平気で通院してきていた。
3に関しても同意見だ。外来で心配だからついでに脳のMRIを撮ってくれという人がいるが、保険診療でこれをするのはおかしいと突っぱねていた。
ただ救急当直をするようになって頭部MRIの閾値は下がっている。ナースからもMRI撮らないのか?というプレッシャーがひしひしと感じられる。何とも言えない症状の時、大丈夫だと思うけど見落としをするくらいならと思い撮影してしまっていることがある。‥反省。
4も同意見だ。腹部USは結構あてるが、CTを撮るのは膵炎、胆管結石、穿孔などを疑うよっぽどの腹痛の時だけだ。
5も同意見だが、大学病院では上部消化管ESDで留置するしきたりがあり、これには逆らいきれていない。たしかに尿意で不穏になる人はいるのでこれは適応といっていいかもしれない。
僕も交通事故にあった時に留置されたが、非常に不快であり、頼むから抜いてくださいとナースに迫っていた。
‥変態やん(笑。
今日の体重は78.2㎏。ちょっと食べる量を減らしている。