生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

ジェネリックの医師の使用率が低いのと普及を阻むのを関連付けるのは論理の飛躍としかいえない

月曜日は外来後に腸重積の整復のヘルプをした。回盲部の腫瘤が横行結腸真ん中あたりまで来ていた。遊離盲腸のせいだろう。昨日はコロレクタルチューブを入れるヘルプをした。前処置なしのCSを連日行った。明日は大腸ステントを入れる予定。

最近、今週行われる地方会の予演会を行っているが、月曜日に部長が荒れ狂ったらしい。ちょうど腸重積の整復をしていていけなかったが、すごい勢いだったと後で聞いた。今回、僕は一人指導しているだけで、僕自身は日直で行けないので、他人事なのが幸い。

 

日本経済新聞の電子版記事に

ジェネリック普及、阻むのは医師?」

という記事が載っていた。

正直、はあ?と思いながら読んでみた。なんでも、医師や看護師など医療従事者のジェネリック使用率がすべての業種の中で最も低いらしい。

一部抜粋

「医師らは価格の安い後発薬の使用を患者に勧める立場だが、「自分たちが使うのは嫌」という実態が浮き彫りに。保険料負担が上昇し続けている会社員らから強い不満が出そうだ。」

といっても平均が68.2%のところ、医師や看護師、病院の事務スタッフなどを含む「医療業・保健衛生」の使用率は64%だ。2~30%ならともかく、4%の差って有意な差ではないでしょ?

そもそも後発品を勧めるのは医者じゃない、国だ。

 

この記事にはこうも書いてあった。

都内の大学病院に勤務する50代の医師は「新薬を使ってきた患者には切り替えを勧めづらいし、自分でも積極的には使わない」と打ち明ける。」

後半はわかるが前半がおかしい。確かに以前はジェネリックは医師の許可制であったため、こちらが許可しないと変更できなかった。

しかし、今は不許可性で、不許可の時のみ判子を押す。そしてその判子を押すことは僕に関してはほとんどない。それゆえ、門前薬局でジェネリックに変えられていても、知らないことがある。

門前薬局は自分たちでジェネリックを作っているところもあり、それに変えるようにすすめるところもある。真面目な患者さんは、ジェネリックにしてもいいですか?と聞いてくるが、それはむしろ少数派だ。

もちろん拒否したことは無い。ジェネリックの品質に若干の疑問があるのは事実だが、だからといって変更を希望する人を拒むことはしない。

 

「保険料負担が上昇し続けている会社員らから強い不満が出そうだ。」

僕の頭が悪いせいか、この文章がよくわからない。保険料負担が上昇するとしたら医師も同じだ。医師の数が30万前後で、日本の人口が1億2~3千万とすると医師の人口比率は0.25%だ。全人口の1%もいない医師が平均より4%低いからって保険料負担が増加するだろうか?

そもそも医師であろうがなかろうが、ジェネリックを使わないのは自由だし権利だ。

僕自身あまり薬を飲まないが、飲む時は多少高くても先発品を希望する。上でも書いたようにジェネリックと先発の効果が同等かどうかは疑問があるし、なにより後発メーカーが先発メーカーのふんどしで相撲を取っているようにみえて使う気がしない。そうはいってもうちの病院に採用されている薬もどんどん後発品が増えている。

 

医療費の抑制も大事だが、先発メーカーの体力低下も心配だ。ここ数年、研究会が無くなったり、規模縮小が相次いでいる。武田のごっつい買収を見ていると、いらぬ心配かもしれないが(笑。‥株価さがってるみたいだけど、大丈夫かね。

医療費の抑制に関して言えば、薬の処方種類が多いのも問題だ。薬手帳をみせてもらうと驚くほど薬を飲んでいる人が多い。もちろん処方する医師が悪いが、処方を希望する患者が多いのも事実。

「薬はでないんですか?」とよく外来で言われるが、必要ない薬は僕は出さない。

 

‥しかし、こんなことで医師を悪者にせんといてほしいわ。医師を悪者にしとけばいいやという思考停止にはうんざりする。

 

主にアメフトと栗城氏のことを書こうと思っていたけど、日経の記事を見て思わず書いてしまった。

しかし、日大のこれはないわ。

『「1プレー目で(相手の)QBをつぶせ」という言葉があったということは事実です。ただ、これは本学フットボール部においてゲーム前によく使う言葉で、「最初のプレーから思い切って当たれ」という意味です。』

‥いやいやいやいや、小学生でももうちょい気のきいたこと言うで。内部崩壊させようと思ってわざとあほなことを言うてるんやろか。

しかし、そこまでしてあの監督を守らんとあかんのかね。前監督がまた会見をして、改めて指示していないと否定した。逃げ切るつもり? 明日文春砲もあるようだしそれに期待する。徹底的に糾弾する必要がある。

 

プロ下山家として色々言われてきた栗城氏がエベレスト下山中に亡くなった。僕自身、登山は子供の頃のYMCAわんぱくクラブで六甲山に登った程度だが(その時の登山靴を小学校の登山に履いていったら、教師に非難された。ほんとあの教師はクズだ)、登山の本を読むのは結構好きで、孤高の人神々の山嶺は面白かった。

以前彼のまとめサイトを読んでいて、彼のやっていることは、勉強もしないでお金を貰って東大を受け続ける様なものと評されているのを見たが、東大を受けても死ぬことは無いが、登山は命に関わるのが違い、本当に命を落としてしまった。

R.I.P.

 

今日の体重は76.4㎏びんずる先生、肩が治りません。今日は何もしていなくても痛かった。