生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

セルフ大腸内視鏡をやってみた

月曜日は外来で50人ほど来た。外来の医師名の併記に気付いた人が今回も何人かいて、次の病院に行くと言ってくれる人もいた。また、ちょっと苦手だなと思っていた人が惜しんでくれて意外だったりもした。

これまでにも何人か次の病院についていきますと言ってくれる人がいたが、やんわりお断りしている。ありがたいなと思うが、一からやりたい気持ちもあるし、実際どのような環境かわからないので、どうぞどうぞとは言い難い。

仕事自体は早く終わったので、後輩たちに誘われてスーパー銭湯へ。まず王将で腹ごしらえをした。学生みたい(笑。王将のニラレバ炒めはうまい。4人でたらふく食べたが5000円いかなかった。

その後、温泉にゆっくりとつかり、若者達と取りとめのない話をした。僕は院内ゴシップに疎いが、結構面白い話を聞くことができた。優秀でいいやつばかりで、一緒に卒業するものもいるが、あとちょっとで彼らと一緒に働けなくなると思うと切なくなった。

 

火曜日はESD指導2件あり。1件目が2病変あり、かなり手古摺った。ウソみたいに出血し、それも拍動性出血ばかりだった。筋層直上のいい層を切っていたのに、なぜだろう。切っているより止血している時間の方が長かった。かなり時間がかかっていたため、2病変目の途中でさすがに交代したが、やはり出血に悩まされた。

出血部が水没してしまうため、右側臥位にしたがそれもだめで、頭を上げることで解決した。13時くらいに始め、2件目が終わった時には23時を回っていた(途中で食事をしたけど)。さすがに疲れた。幸い、すべて治癒切除であった。

 

去年のイグ・ノーベル賞にセルフ大腸内視鏡が選ばれた。

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恥ずかしながら、上記報道で真面目?にやっている人がいたんだと初めて知った。

数年前に卒業した後輩専攻医2人がセルフ大腸内視鏡を送別会の日に行っていた。別の後輩が写真に撮って、送別会で使うつもりだったらしいが、見るに堪えない姿だったとのことで結局使用しなかった(見せてもらったが、確かに間抜けだった)。

大腸内視鏡を何千例と行っているが、自分が受けたことがないというのはどうかと思い、また年下のポリープ、癌もちらほら見るようになってきたため、この病院を辞めるのを機にセルフ大腸内視鏡にトライすることにした。

 

昨日の夜、ピコスルファートを飲み(1本丸ごとと言われたが、いつも多すぎる気がしていたので、ちょっと残した)、本日朝7時からモビプレップ内服開始。

検査はいいけど、飲むのが辛いと外来でよく言われるが、本当にまずい。なんでこんな味なんだとむかっ腹が立ってきた。冷たくした方が飲みやすいが、体が冷えるとナースに言われ、どれを優先するか悩み、結局冷蔵庫で冷やした水で割った。確かにごっつい体が冷えた。コップ2杯のモビプレップにお茶1杯の割合で飲んでいたが、お茶がごっつい美味しく感じられた。

なんとか1L飲んだが、まだ便がもろもろしている。追加で400ml飲んだところ、便がきれいになったので、ちょっと遅刻して病院に向かった。車で向かったが、大惨事にはならずに済んだ(笑。

 

今日は小腸内視鏡日で予約がないため、dutyがないはずだったが、術後胃のERCPが2件入り、その他バルーン拡張や十二指腸に栄養チューブ留置のヘルプが入っていた。午前中に術後胃のERCP1件と栄養チューブ留置を終わらせたところ、13時になっていたので、そのままセルフ内視鏡へ。

点滴も自分でとり(血管は結構浮いているが、皮膚が固くて意外と難しかった)、ペチジン(麻薬)を注入したところ、ボーっとしてきた。

ジギタール(肛門指診)はさんざんやってきているが、僕の未開発な肛門はトップクラスにきつく、口をあほみたいにぽかんと開けたが、それでもきつきつだった。ゼリーをたっぷり塗ったが、内視鏡の挿入もかなり手古摺った。

 

普段のCSとは勝手が違い、なかなか難しく、「痛い、下手くそ」、「押されますよ~」など一人で言いながら、10分ほどでTCSできた。最近の平均TCS時間は3分代で10分を超えるのは月に一人いるかいないかくらいなので遅い方だ。しかし、自分がセルフでなくて行えば、3分くらいで入る腸だと思う。

昔から下痢気味で下痢型の過敏性症候群だとずっと思っていたが、最近は便秘気味で週に2~3日しか便が出ない(出る便の多くは下痢)。advanced cancerがあったらどうしようとドキドキしていた。

 

若い女性のナースについてもらっても、僕は別によかったのだが、向こうが困るだろうと思い、ナースマンを指名した(部屋は立ち入り禁止にされていた。そこまでせんでも)。彼が撮ってくれた写真。TCSしてピース。敢えてピンボケのものを使ってます(笑。

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抜いているところ。上述した後輩らは抜去時は自分でやらずにお互いがやったらしいが、別にセルフで問題なく観察できた。CSPやEMRくらいなら自分でできそうだったが、cancer、ポリープ、憩室など何もなかった。しかし手古摺った証拠に、普段はほとんど作らないcontact bleedingを複数認めた。

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終わった後食べたご飯は美味しかった。

今日の体重は73.3㎏。モビプレップを飲む前と後で体重を測ってみたが1㎏くらい変わっていた。