生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

今週はいろいろ取って、血を止めたw

今週は2件ESD。1件目は幽門~十二指腸球部に存在する大きめの腫瘍で以前別の先生が内視鏡をしている時に相談された。十二指腸に病変が存在しているため、球部内反転したところ、VVRのため詳細観察できなかった。ま、十二指腸側から局注して胃に移動させればとれるかな?と考え、経鼻内視鏡用の細い局注針を用意して臨んだ。

病変が胃に出ていてくれればと淡い期待をしたが、残念ながら十二指腸にしっかりと鎮座していたw 経鼻内視鏡で反転したところ、前回よりよく観察できたが、十二指腸の病変付着部が思ったより広く、局注しても全く胃に移動しなかった。

球部内反転で処理するしかないなと考え、処置用スコープに変更し、切開剥離を行った。またVVRを起こしたが、我慢して我慢して十二指腸の切開剥離を進めていったところ、ぶりんっと胃に移動してくれたw 

‥勝ったと思ったが、そこからもやや難しかったw 90分弱で切除。大きな隆起と平坦病変が合わさった病変で50㎜を越えていた。

この病院で十二指腸ESDをするとは思わなかったw 80代後半と高齢だが、経過良好で本日退院した。治癒切除で、がんばった甲斐があった。2件目は90オーバーの方で、体下部大彎後壁の0-Ⅱc。30分ほどで問題なく切除出来た。経過良好。

 

水曜日は午前大学、午後バイト。大学は午前なのに下部5件、上部1件と盛り沢山だった。いつもは見ているだけだが、時間短縮のため下部を2件行った。1件は挿入困難の触れ込みで次回は透視下でとコメントがあったが、外来担当があのくそ准教授なので全く見ておらず、普通にオーダーされていたw 多少難しかったが6分でTCS。

挿入時も抜去時も痛みの訴えあり、sensitive(痛がり)な人だった。中年のおっさんだったが、痛がりは男の方が断然多い。男は出産に耐えられないというのはよく理解できるw

バイトに行くと憩室出血疑いの緊急内視鏡を頼まれた。浣腸だけでTCSした。本邦有数の救急病院に10年以上いたので、憩室出血の緊急内視鏡は数えきれないほどやっている。が、実際緊急内視鏡で出血源を突き止めたのは体感10%あるかないかで、自然止血していることが多い。

便がたくさん残っている大腸内視鏡は色々きつく、extravasationなくて(CT取ったかどうか知らんけど)バイタル落ち着いてるんなら、前処置かけて明日でええんちゃうの?と内心毒づいていたら、出血している憩室を見つけた。クリップでマーキングしてEBLで止血。

クリップで剣山のようになっているのに隙間からじわじわ出血し続けることが過去の憩室出血では度々あったが、ゴムを根元にかけて憩室ごと結紮するEBLはきれがいい。考えた人にお礼を言いたいw

 

今週は総胆管結石の採石もした。20㎜の大きめの結石でラージバルーンするかどうか悩んだが、結局ESTのみで採石へ。割らずにとりたいという願望からか中~大切開となり、結構出血した。構わず採石したら、割らずにとれたが、より出血しだした。8.5FrのERBDチューブを2本置いてバルーン圧迫もしたが、出血が止まらないので、APCで焼灼してようやく止血できた。ラージバルーンしとけばよかったと反省した。念のため翌日観察したが、出血は止まっており、膵炎もなく経過良好。

 

癌取って、石取って、血止めてと内視鏡処置は単純でわかりやすくてよいw 頭を使うよりこっちの方が気が楽だw

 

今日の体重は76.4㎏。朝プロテイン、昼おにぎりとプロテインにして間食も控えているのに停滞している。50を超えて落ちにくくなってきている。