生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

でっちあげを読んで、昔の担任を思い出した

昨日病院に行って、回診をしようと病室を回っていた。昨日入院した患者の顔を見ようと、ある病室に入って、ネームプレートで名前を確認し、「こんにちは」と声をかけた。

声をかけてから気づいた。あれ、こんな顔やったっけ? でも名前には見覚えがある。適当に会話をつなぎながら、必死で考えた。

あああ、この人、当直の時に入院させた胆管炎疑いの人や(主治医は僕ではない)。幸い、カルテを見て、ERCPの結果も知っていたので、その結果を言いながら、当直で入院させた患者が心配で見に来ましたという風を装って、会話を締めくくった。

患者側も、ずっと診ている医師ならともかく(それでも気づかれないこともあるが)、そうでなければ、なんか担当してくれている人なんだろうなくらいの認識だろう。うちの病院はコメディカルも同じスクラブを着ているので、余計にそうだと思う。

僕の担当患者は隣のベッドにいた(笑。いやあ、やばいなあ、ポンコツやわあ。大丈夫かな?

 

今日は、娘たちの七五三のお参りに行った。近所の呉服屋さんで着物を着させてもらい、神社へ。お詣りを無事済ませ、千歳飴(ミルキーだったけど)とおもちゃをもらい、ご機嫌だった(下の娘は最初着物がきついので嫌だと号泣していたが)。

外国からの観光客が、着物少女が珍しいのか、写真を撮ってくれていたが、愛想のない娘たちは、カメラ目線もむけなかった(上の娘は、僕が写真を撮っていると必ず入ってくるくせに)。

 

きのう「でっちあげ」を読み終えた。モンスターペアレントに人生を蹂躙される教師のノンフィクションだが、怖いなと思いつつ読んだ。マスコミの力というのは恐ろしい。悪人として報道されてしまうと、否定する材料がなければ、普通は報道の通り、悪いやつなんだなと思ってしまう。しかし、必ずしも報道が正しいとは限らない。自分もこのような立場に立ちうると考えると恐ろしい。

作中で、被害者である教師が、教師と保護者は対等ではなく、教師が一歩下がらないとうまくいかないと述べているが、教師はいつからこんなに弱くなったのだろう?

僕が小学生であった頃は、30年以上前だが、体罰は当たり前であったし、特に本作の舞台となった小学校の教師は、王様、女王様であった。

 

自分の経験だけで、すべての教師を帰納する気はないが、自分が出会ってきた小学校教師で尊敬に値する人はいなかった(僕自身が模範的な優等生ではなかったからかもしれないが。中学もいなかったが、高校、大学ではいた)。特に5~6年の担任の教師はひどかった。

当時30代くらいの男性教師で、給食は自分だけ大盛りにして、自分がお代わりをするまで生徒にお代わりを許さなかったし、授業中にタバコを吸いながら授業をしていた。

忘れ物をしたものは、黒板に手をつかされ、1mの物差しで思い切りお尻を叩かれた(はだしのゲンで海軍の精神注入棒を読んだ時、これ同じやんと思った)。僕もやられたが、飛び上がるくらい痛かった。

精神の機微などわかりようはずもないのに、放課後に皆に座禅を組ませて、適当に肩をたたきだしたのは今思い出しても笑える。その時も例の1mの物差しだった。 

理由は忘れたが、冬に4~5時間立たされたこともある。複数であったが、体操服だけのものは本当に寒そうであった(僕はかろうじてチョッキを着ていた。それでも寒かったが)。

 

日常的な体罰は当たり前であり(これは他の教師も同じだし、中学校でも同じだった。ある中学教師は、ビンタをした生徒が、耳から血を出した時に、「そんなもんでてへん、先生馘になってまうやろ」と言った。だったら叩かなきゃいいのに。これも結局全く問題にはならなかった)、ほとんどは忘れてしまったが、いまだにはっきり覚えている出来事がある。

理科か図工か忘れたが、授業でスイッチを押すとベルが鳴る機械を作っていた。その途中で、ある男子児童が鈴をちりんと鳴らしてしまった。わざとではなく、たまたまなってしまっただけであると思うが、教師は激昂し、廊下に立っておけと怒鳴りつけた。

その生徒が廊下へ行こうとして、ドアの近くまで来た時に、教師はその背中に飛び蹴りをし、ボコボコに蹴りだした。文字通りボコボコで、怒りの感情をむき出しにして蹴り続けていた。最後に廊下に蹴りだした。

圧倒的な体格差がある大人が、怒りに我を忘れて(感情のコントロールを失った格闘技経験のないものが、怒りに我を忘れて蹴っているので、腰は入っていなかったが)、小学生を蹴りまくっているのをみて、恐怖を覚えない児童はいないだろう。僕も心底怖くて、絶対にベルを鳴らすまいと細心の注意を払って作業した。

「ちりん」。誰かがまたベルを鳴らした。今度は女子児童であった。教師はまた立っとけと怒鳴った。さすがに女子にはあんなことはせんだろうと思ったが、また同じように跳び蹴りをし、ボコボコに蹴って、外に蹴りだした。

ぶっちゃけ、可愛いタイプの子であれば、それはなかったと思うが(普段から態度が露骨に違っていた)、そういうタイプではなかったので、こんな目にあったのだろう。

今こんなことをしたら大問題だろうが、時代だろうか、まったく問題にならなかった。 

 

僕は体罰は必ずしも悪でないと考えている。しかし、教育としての体罰ではなく、このような感情をコントロールできない人間まで、体罰という名の暴力を、体罰OKという金科玉条の元で是として行うことを考えれば、今のように一律禁止にしてしまった方がよい。

それ以外にも、児童にひどいあだ名をつけたり(僕も変なあだ名をつけられた)、学年の終わりごろ、気分の悪い生徒が出た時も、授業が遅れていたため、しらん、勝手に保健室行って来いと言い放ったりと香ばしいことこの上なしだった。前のクラスはよかったが、このクラスは最悪だと、ことあるごとに言っていた(それは思ってても言うたらあかんやろ)。

思い出すとむかむかしてきたので、もうやめる。

 

今日の体重は80.1㎏。日曜日は家にいる時間が長いし、外食で皆が残したものを食べてしまうため(食べものを残すのが嫌いな貧乏性が治らない)、ついつい食べてしまう。今日はお詣りのあと、中華を食べに行ったが、皆が結構残したので、つい食べ過ぎた。日曜日はチートデイと考えるようにしている。