生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

招いた結果は甘んじて受け入れるべきだ

母をたずねて三千里というアニメがある。1976年放送だが、今でも主題歌を覚えているので、僕が見たのは再放送だろうか? ざっくりいえば、イタリアからアルゼンチンに出稼ぎに行って連絡が取れなくなったお母さんをマルコ少年が探しに行く話だ。

僕は子供ながら不思議に思っていた。イタリアからアルゼンチン? イタリアはネタ枠っぽいが先進国だ。G7にも入っているし、フェラーリやマセラッティも作っている。おっとランボルギーニを忘れるところだった。アルゼンチンと言えば申し訳ないが、タンゴとサッカーくらいしか思い浮かばない。なぜアルゼンチンに出稼ぎ?

 

最近、この謎が解けた。ノーベル賞を取ったクズネッツという経済学者がこう言っている。

「世界には4つの国しかない。先進国と発展途上国、そして日本とアルゼンチンである。」

もっ、もちろん、経済学部に通っていた僕はクズネッツ君はよく知っているが、この言葉は初見だった。‥嘘です、クズネッツ君も初めて知りました。

例外として、途上国から先進国になった日本、逆に先進国から途上国になったアルゼンチンだけ別枠になっている。マルコは1882年に9歳で、その後数年してお母さんを探すためにアルゼンチンに渡ろうとするが、このころのアルゼンチンはイタリアを含めたヨーロッパから出稼ぎに行くほどの先進国であった。

‥全く知らなかった。高2の時に世界史をとっていたが、もちろんほとんど勉強していない。これって常識なのだろうか。恥ずかしい。ちなみに妻は知らなかった。

いやあ、勉強になったし、何十年来の疑問も瓦解した。

 

www.msn.com

舞台でクラスターが出たことが話題となっている。一部抜粋。

『「尾上松緑さんが僕たちのことを批判するブログを書かれていましたが、警備や感染対策など、僕たちなりに努力はしました。でも、かけられるお金にも限界があります。握手会や撮影会ができないこの状況だと物販にも期待できませんし、僕らには赤字に耐えられるような収入だってない。宝塚や歌舞伎と同じレベルでの感染対策はできません。』

 舞台に出演するアイドルたちは今も小さなライブハウスやイベント会場でファンミーティングを続けていますし、演劇だけで食べていけない俳優の中には『夜の街関連』でバイトする子もいます。僕たちにお金を遣ってくれるファンの方にも『夜の街関連』で働く人も多い。みんなどこで感染しているかわからない。もう僕たちみたいな俳優は舞台に出るなってことなんですかね……

太字は僕。残酷なようだが、万全の対策が取れないのならやるべきではないし、やるのであれば結果感染を起こした場合、どのようなことを言われても甘んじて受け入れるしかない。感染を広げたのは事実であり、その結果誰かが命を落とすかもしれないのだから。それくらい重いことだ。

「僕たちなり」という独りよがりな自己陶酔では許されないし、コロナ以前の考え方は捨てないといけない。まあ、大丈夫やろうと思ったことはまったくないだろうか?

この運営会社の反論を見たが、逆切れと言われても仕方ないような内容だった。

 

さらに上記記事から一部抜粋。

『7月4日に1名の方から申告をいただきましたが、抗体検査の実施の結果、陰性であったことと、検温の結果がガイドラインの規定の範囲内であったことから、ご本人とご相談の上、ご出演となりました。』

 

PCRより感度特異度の低い抗体検査の陰性なんか意味ない。陽性であった時にこれまでに罹ったかもしれないね~くらいなもんだ。

検温の結果がガイドラインの規定内って、何度以上が何日続くってやつか? そんなもん無意味だ。そもそも無症候性の人が大半を占めるのに、発熱がある時点で感染していると考えないと。医療の世界は疑わしきは罰するだ。

 

この舞台が今やる必要があったかどうかは、結果として感染さえ起こさなければどうでもいい。が、これだけ感染を起こしたということは対策に問題があったといわざるを得ない。