生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

そろそろ素直に認めようよ

今週はS状結腸の腫瘍に対しESD施行。ポケットは上手く掘れたが、なんかブサイクなESDになった。45分で切除。経過良好。

 

www.tokyo-np.co.jp

抜粋。

『神戸市東灘区の病院「甲南医療センター」の医師高島晨伍さん=当時(26)=が2022年、うつ病を発症して自殺したのは病院が長時間労働をさせていたのが原因だとして、両親が運営法人「甲南会」と男性院長に計約2億3千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が22日、大阪地裁(林潤裁判長)で開かれ、病院側が請求棄却を求めた
 「自己研さん」と業務との線引きが争点の一つ。病院側は「標準的な業務量で、過重労働の原因ではない。そもそも学会発表は労働ではない」と反論した。』
 
太字は僕。‥思わず目を疑った。この期に及んでまだこんなこという? 信じられんな。
自己研鑽かどうかの話はもううんざり。本人の自由意志だけで発表しているかどうかは科や病院が十分わかっているはず。物的証拠がなく水掛け論になるだけだから、病院はとぼけ放題だ。
 
甲南医療センターと同規模の病院で僕も後期研修を行ったが、かなりきつかった。300床~400床クラスの病院は1000床クラスの病院と違った忙しさがある。当直も週1回以上あり、直明けは普通に業務で、帰宅が日をまたぐことはしょっちゅうだった。
そのくせ残業時間は管理されておらず、残業代も3時間残業すると2000円、5時間残業すると3500円(細かい数字は忘れた。ちなみに時給ではない)とかいうふざけた額であった。3時間未満はサビ残だw
 
こんな状況で自主的に学会発表をしようという気など起きるわけがなく、後期研修医の3年間で発表したのは地方会の2回だけだ。2回とも上級医に言われて出した(一例は僕が医師になる前の症例だった。部長が病院になんか出せと圧をかけられたのだろうが、他に症例がなかったようw)。
上級医にあまりうるさく言われなかったのが救いだった。前々病院では12年で40前後学会発表し、その何倍も指導した。自主的に出したのもあるが、部長に言われて出した方が多い。
国学会はそれなりに価値があるが観光地として楽しい場所もあるし、地方会は自分をすり減らしてまで発表する価値はないし、そもそも数が多すぎる。消化器系の地方会は年に4回あり、全国学会は年に3回だ。肝臓学会や内科学会は入れていないが、それらを入れるとさらに増える。前も書いたが、地方会はこんなにいらん。
 
甲南医療センターの幹部は人の親ではないのだろうか? 組織人としての立場もあるだろうが、自分に置き換えて考えたらこんなこと言えないだろう。残業200時間は標準的な業務量じゃない。24時間働けますかの価値観をいつまでひきずっとんねん、くそバカたれが。
もう昭和やない、令和や。自分らが乗り切ってきたからいけるやろの精神はもう捨てよう。乗り切ってきた方がおかしいんやから。アラフィフは学生時代、教師の暴力が当たり前だったが、今は許されない。それと同じじゃないかね。
 
今日の体重は78.2㎏。朝をプロテインにして間食を減らしたら、減ってきた。昨日は77.8㎏で先週土曜日から2㎏減り、なんか逆に心配になったw