生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

適応外でもやるべき症例はあるけど‥

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武漢の肺炎でかすんでいるが、これはひどい

Medpeerのサイトでは、4浪女子は188点の差別をされていたと記載されている。1次試験は英語、数学、理科計400点、2次試験面接と小論文計200点に加え、出願時の志願票と高校の調査書の内容を総合して合否を決めていたが、問題となったのは最後の出願票と調査書を点数化するところだ。

以下Medpeerのサイトから引用。

『18年入試の場合、志願票と調査書は180点満点。例外を除き、記載内容にかかわらず男子は現役生164点、1浪144点、2浪104点、3浪80点、4浪以上56点、その他(旧大検の高校卒業程度認定試験合格者や社会人など)0点とされた。女子は男子より80点引かれ、4浪以上の女子の場合は「マイナス24点」。面接で50点以下だった受験生は一律100点引かれていた。』

聖マリによると、17年、18年は2浪以上の女子は1人もいないらしいが、こんなことをされては受かるわけがない。僕ならマイナスだろうな。僕は母校に合格できても聖マリには合格できないだろう。

驚くことに聖マリは第三者委員会の報告書を突き付けられても、差別していない、不正をしていないと開き直って強弁しているらしい。

‥まじか。逃げ切るつもりか? 無理やろう。

確かに多浪生は国試の合格率が悪いから、特に国試の合格率が募集に影響しそうな私立大学が嫌がるのはさもありなんだ。だからと言って許されることではないが。

そもそも最初から現役が欲しいので浪人を重ねれば減点すると募集要項に書けばいいし、女子大学に対抗して男子大学にすればいい。やった後に開き直るくらいならやる前に開き直ってしまえ。その方が潔いわ。

 

最近、本来なら適応外の高難易度のESDが当たる。今週はsm massive以深への浸潤が疑われる亜全周性の食道癌のESDをした。病変の下を切除していたら、筋層を削って切除していた。何とか1時間半ほどで切除したが、sm層どころか、筋層浸潤があるかもしれない。穿孔はしておらず、底部には筋層を認めたが、皮下気腫が出てきたのでCTを取ったら縦隔気腫もあった。幸い経過は良好で胸痛、発熱ともに見られなかった。

mass reductionを行ってCRTというのは深達度によってはゴールが見えるのでいい方法かもしれないが、明らかにアウトなものをESDするのは術者としてはストレスだ。来週は胃のsm massiveどころか筋層浸潤が疑われるfornixの病変が当たる。カンファでは他の先生にと言われていたが、その先生らが皆できないと嫌がって僕のところにお鉢が回ってきた。

‥ESDを専門でやってきたわけではないが、どうも勘違いされてしまっている。偶発症だけは起こさないようにしないと。

 

外来をしていたら短期留学に来ていた中国の女子学生が入ってきて今日で最後だから一緒に写真を撮りたいと言ってきた。外来中に言ってくるところは中国人らしいが、快くOKした。彼女は上記食道のESDを見学していたが、鎮静剤の脱抑制(食道癌は酒飲みが多いためよくなる)で暴れていた患者の手を長い間抑えてくれていた。そのくせ僕はほとんど説明をしてあげることが出来ず、結構ほったらかしにしてしまっていた。申し訳ないことをした。

英語力があればと思うが、きれいな文法でしゃべろうと思うから言葉が出ないのだろう。後輩が喋っていたが、文法は多少めちゃくちゃでもある程度伝わっていた。僕も前酔っ払った時はめちゃくちゃな文法でしゃべっていたので、勢いも大事なのかもしれない。

‥しかし、湖北省を除く中国の感染症危険度もレベル2に引き上げられたが、彼女は中国に帰ることが出来るのだろうか? 武漢とは離れた都市だが、今回の肺炎は毒性はともかく感染力は強そうなので心配だ。無事帰国できますように。病院にたくさんマスクあるからちょこっと持って帰ってもよいと思う(笑。

 

今日の体重は78.9㎏。今週水曜日は他のチームと2チーム合同でチーム会を行った。いつもは多くて4~5人だが、今回は10人近くいた。当直明けで眠かったが(2時、3時、5時と電話がかかってきた。3時はステルベンなんで仕方ないが、5時のNGtubeが抜けましたというのはさすがに朝まで待ってと言った)、楽しかった。鳥料理の店で大変美味だった。が、やはり食べ過ぎた。

今度こそ最後の試験にしたい

世間は武漢の新型コロナウィルス肺炎で騒然としているが、大学病院の当科ではインフルエンザが蔓延していて、10人前後発症している。ある先生は調べると休まないといけないからと言い、調べずに働いていた。

‥昭和か。医療従事者としてどうなんだろう。僕が最後にインフルエンザになったのは2回生の頃で20年以上前だが、しんどかった記憶は今もある。大事な解剖実習を休んだが、とても行けたものではなかった。

 

2015年に総合内科専門医試験を受けて、これが人生最後の試験かと思っていたが、来月学位のため大学院の英語試験を受ける必要がある。

正直学位への情熱はほぼ消失してしまっている。もともと取るつもりなかったし、大学に来て僕は臨床、さらに言えば内視鏡にしか興味がないことがよく分かった。市中病院ではピッチャーもやり、内野も守り、外野も守っていたが、大学病院に来て外野(内野やピッチャーでもいいけど)ばかり守るようになり、またあまり好きでないキャッチャーもさせられているばかりか、スコアラー、グラウンド整備、ビールの売り子もやっている。なにより、打ち上げが頻回で強制だ。

‥さっさと市中病院に戻って臨床に専念したい。もしくはQOLの良い病院へ(笑。

 

そうはいっても学位を取りますよ~というポーズをとっとく必要があり、英語の試験の申し込みをした。英語の勉強をしないとなと思いつつ、辞書持ち込み可ということもあり、あまりやる気がしない。

学生時代愛用していたリーダーズ英和辞典が新しくなっていたので持ち込み用に買いなおし、ステッドマン和英辞典も買ったが、届いた次の日に大学病院の先生に電子辞書で行けますよと言われ唖然とした。

昔、5万以上する高い電子辞書を買って、机の肥やしにしていたのを思い出して、探したらなんと見つかってしまい、しかもちゃんと使えた。

‥いっそ壊れてくれていればよかったのに。中学生にはレベルが高すぎるが、リーダーズは息子にでもあげよう。

 

英語の勉強がてらセンター試験の問題でもやってみるかと取り組んだが、持続力が驚くほど落ちていて、たった80分が集中できなかった。受験生時代と違って背負っているものは何もないし、仕事が終わってからがやがやうるさい医局でやっていたこともあるが(家では全くやる気がしなかった)。

3日かけてちょびちょびやり何とかやり終えた。自己採点の結果は169/200だった。

‥微妙。悪くないが、めっちゃよくもない。平均は116くらい。受験生最後の年は180~190くらいは取ったのでもちろん力は落ちているが、集中せずに適当にやった割にはまあまあ点は取れた。また勉強してもう一回大学行くかな(笑。

ペーパーテストは点が取れたが、リスニングはダメだろう。今、外国から見学の学生が来ていて、僕のESDを見に来たが、会話がさっぱりなのは平常運転だった(笑。ほぼ単語でしか喋れず、文章はI like IT knife2.くらいしか言えなかった(笑。

‥来週もババを引いたようなESDがあたる(追加治療ほぼ間違いなし。適応外やと思うが‥)が、それも見に来る様子。また始まる無言のESD(笑。

高校の英語教師でひどい発音の先生がいたし、「受験英語の神様」と言われた伊藤和夫先生(伊藤先生のビジュアル英文解釈と英文解釈教室は英文法講義の実況中継と並んで僕の英語力を飛躍的にアップさせてくれた)も発音はよくなかったと聞く。

‥といって僕のスピーキング、リスニング能力が低いことは正当化されないが(笑。

 

今日の体重は79.6㎏。バイト帰りにラーメンを食べてしまった。昔からちょこちょこ行っていて、めっちゃうまいというわけではないが、チャーシュー麺のチャーシューの量が半端なく、また体に悪そうな脂が入っている(偏見かも)が、それを時々欲してしまう。

息子の受験終了

昨日の当直は満床だったおかげで、救急車が1台しか来ず、寝てからは全く呼ばれなかった。毎回こんな当直だったらいいのになあ。

 

右下の奥歯がずっと浮いた状態で時々うずいていた。普通は奥歯の根元は二股になっているらしいが、僕の右下奥歯は根元が分かれておらず、一本であるため不安定らしい。最近になって月に1度程度炎症を起こすようになったので、抜くことにした。

下の親知らずは抜くのが大変だったのでびくびくしていたが、あっという間に終わった。とってしばらくは痛みもなく、楽勝じゃんと思い、娘たちと食事の約束をしていたので街に向かったが、麻酔が切れてきてずきずきと疼いてきた。

正直食事どころではなかったが、娘らは言うことを聞いてくれず、ステーキが食べたいなど好き放題言っていた。痛みがきつくなってきたのでロキソニンを飲んだところ、ロキソニンはさすがに偉大で痛みが和らいできた。しかし、さすがにステーキを食べる勇気はなく、娘たちが肉を食べている横でカレーをぼそぼそ食べた。普通に美味しかったが、肉を食べたかった。

左下奥歯も根元が一本しかないので、同じようになるかもしれないとのこと。それは回避したい。

 

息子の受験が終了した。一応第一志望のところに合格した。かなりランクを下げていたので、難しい方のコースで合格していた。急激に伸びた学校の傘下に入った学校で、これからの上昇が期待できるが、今はまだそこまで難しくはない。チャレンジとして親学校?も受けたが、さすがにそちらは無理だった。

本人は浮かれまくり、東大の医学部に行くと言い出した。‥言うのは自由だし、可能性は限りなく0に近いとはいえ、0ではないのだから目指すのは勝手だ。最も、上を目指すのは悪いことではない。上を目指したほうが実力は伸びやすい。

小学生ながらよく頑張ったので、ポケットマネーでスイッチライトを買ってやった。楽しそうにドラクエ11をやっている。中学に入るまでは好きにやらせてやろうと思っている。

 

今日の体重は78.9㎏。歯が痛くて食べにくかったので少し減った。

思考力、判断力を養うのってどうすればいいの?

今日は業務の日だったが、ちょっと早めに抜け出して、研修医時の同期のクリニックへ。大学の健康診断で25年以上前に判明した横隔膜ヘルニアがまたひっかかった。

大阪の有名病院(K‥)で誤診され手術されかけたが、医学用語だらけの最低の病状説明と切ることが前提のスタンスに不信感を抱き、医学知識が全くないにも関わらず、手術前に僕はその病院に通院しなくなった。怖かったこともあるけど。

気管支鏡で組織をつまんできて脂肪腫と診断され、良性だが脂肪肉腫になると悪性なので切ると言われた。上記経緯で途中でドロップアウトしたが、医学部入学後母校で精査するように言われてMRIを取り、横隔膜ヘルニアと診断され経過観察となった。研修病院でも精査するように言われ、MRIを受けたが同じ診断だった。

初めて訪れたが、クリニックは綺麗だった。1年に1回の胸部X線写真でのフォローをという診断書を書いてもらった。全く知らないところへ行くと一から説明するのが面倒だし(実際医師の身分を隠して受けた人間ドックで胸部CTを受けたが、担当医が僕の説明に不信感丸出しだった)、大学病院は高い初診料を取られるので助かった。

 

今日は息子の私立中学受験があった。手ごたえに関しては???という感じだったが、まだ何日かあるので、踏ん張ってほしいところ。合間に甘いものを食べるようにとブラックサンダーをいくつか渡した。結果如何を問わず、ここで努力したことは無駄にならないはず。大学受験ではもっとしんどい思いをしないといけないので慣らしという意味でも。

今日は最後のセンター試験の日でもあった。団塊ジュニア世代はいまだに受験をこじらせている者がいると先日読んだしくじり世代にも書いてあったが、自業自得とはいえ人より苦労した分、僕も例外ではなくセンター試験と聞くと気になってしまう。

 

mfuku4585.hatenablog.com

ここではセンターの点数を覚えていないかのように書いたが、実ははっきりと覚えている(笑。なんか、恥ずかしいのでぼかした。最初の一年だけ616か617かどっちかだったなあと思うが、2回目、3回目はきっちり覚えている。同じくらい重要であるはずの医師国試はすっかり忘れたが。

センター試験にかわる思考力や判断力を問う試験をとのことらしいが、それが大迷走しているのは周知の事実だ。民間英語試験を導入することや、記述を導入だけすることが思考力や判断力を問うことになるとは到底思えない。

 

思考力や判断力を問う大規模試験を仮に導入することができて、そこで落ちこぼれてしまったものはどうなるのだろうか? 今より落伍者感が強くなるのではないだろうか? 

お勉強はできるけど、頭は悪いという言い回しで暗記しかできないことを揶揄する表現を時々見る。それは暗記すらできない、その努力をしない人間の僻みなこともあるが、真をついていることもある。しかし、思考力や判断力がないと判断されてしまうと、より劣等感を植え付けはしないだろうか? 

思考力や判断力を養う教育を学校がしているかと言われれば、それは正直疑問だ。小中高で行われているとは思えない。そのくせ、試験ではそれを問うというのは本末転倒ではないだろうか? 大学はどうか? 経済学部は教養しか通ってないのでなんともいえないが、医学部に関していえば暗記、暗記、暗記だ。

教養の間は多少授業選択の余地はあった(といっても他学部のように自分で好きな授業を選ぶのではなく、複数ある候補から選ぶ形式だった)が、専門にあがってからは週どころか、日で時間割がきまっており、確か3年か4年だったと思うが、1月2日から学校が始まった(春の海を駅で聞きながら学校に行った時は大学生やのになんでやねんと憤ったのを覚えている)。そして延々知識を詰め込んだ。

僕は医学部の暗記教育が間違っているとは思わない。医学を飛躍的に発展させるには暗記だけでは対応できないだろうが、それは一部のスーパーマンに任せておけばよい。臨床には豊富な医学知識があればそれだけで通常の医師にはなれる。患者の症状から診断をつけるには知識の裏付けが必要だ。大多数の医師はスーパーマンである必要はない。

 

暗記で対応可能なこれまでの受験勝者たちが、自己否定かのような試験変更を推進するのは正直滑稽だし、それも信念に基づくのではなく試験変更自体が目的となってしまっているのは、年度末の道路をほじくり返すだけの工事と同程度に無意味だ。

現制度継続でいいではないか。問題あるっていうんやったら、まず教育を変えなはれ、教育を。思考力や判断力を養うのってどうすればいいの? 僕も教えてほしいわ。

 

今日の体重は79.2㎏。長女の誕生日のケーキを今日食べた。今月3個目。

 

 

 

しくじり世代を読んでの雑感

今日は祝日だが、病院が普通に開いていた。なんとなく納得できず、有給を行使した。子供らを連れてファミレスに昼食に行った以外、外に出ず。

‥日曜日も息子の塾の迎えに行って、そのまま昼食に行った以外は外に出ていなかった。いずれも車だからほとんど歩いていない(笑。

 

 最近、この本を読んだ。

ドキュメント しくじり世代: 団塊ジュニア・氷河期中年15人の失敗白書

ドキュメント しくじり世代: 団塊ジュニア・氷河期中年15人の失敗白書

  • 作者:日野 百草
  • 出版社/メーカー: 第三書館
  • 発売日: 2019/07/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 上記本によると1971年~1974年生まれはコア団塊ジュニア世代、1975年~81年代はポスト団塊ジュニア世代というらしい。僕はコア団塊ジュニア世代(うちの両親は団塊より少し前の生まれだが)で、まさにこの本に取り上げられている人と同世代だ。

共感できるところは多々あった。この世代は40を過ぎても子供っぽい人が多いと記載されているが、まさに自分がそうだ。子供の頃、40代どころか、30代でもすごい大人だと思っていたが、自分がその年を迎えてみて、あまりに幼稚臭いので、実はあの人たちも幼稚臭かったのかと思っていた。が、そうではなくて我々の世代が子供っぽいらしい。

同世代人口が多く、僕の通っていた高校は1学年17クラスあった。入学式で入学者が777人と言っていたのが印象的だったので、一クラスあたり45人換算となる。この本によるとこの世代が受験するころの大学の数は今の1/4で定員も少なかったらしい。それゆえ入試はシビアで、どこの大学にも入れないという層も珍しくなかった。苦労して大学に入っても就職するころはバブルがはじけて氷河期だ。そんなこんなで色々こじらせて、この年になって学歴厨になってしまっているものもいるらしい。

40過ぎて10~20代の相手と結婚したい、出来ると思っているものも取り上げられていた。その自己肯定感と自己評価の高さはなんなんだ?とある意味羨ましくなるが、その大半は自己評価の基準がぶっ壊れているだけだ。アラブの石油王ならワンチャンあるだろうが。

‥なんて偉そうに言っているが、僕自身、40越えてから女子高生か女子大生と結婚すると結婚前に言っていた。ネタっぽく言っていたが、本音と願望が皆無かというと、そうは言いきれない。

‥去勢して宦官になればいいのにと自分でも思う。

まだ若いうちになんとかレールに戻ったが、そうしなければ僕は子供部屋おじさんになっている可能性が高い。僕に毎日スーツを着てする仕事ができるとは思えない。肉体労働もきつくなってくるし、年齢ではじかれて中々雇ってもらえず、部屋から抜け出すことができないだろう。

 

我々の世代が抱え込んでいる闇を抉り出していて、目をそむけたくなるような記述もあったが(盛ってるんちゃうか?と思いたいくらい)、その闇は不味くとも濃密であり、ある意味癖になる。面白く読めた。

しかし狭い範囲の世代を対象にしていて、その世代から外れている人からすればどうなのだろう? 10歳下の妻や子供らは興味を示さなさそう(笑。が、こういうニッチな本は貴重だ。

 

今日の体重は78.5㎏。動いていないのにちょっと減った。

 

血がすべてをきめるわけはないか

年末に愛用しているXbox one(初期型)の調子が悪くなった。今年、次世代機が出るといわれているこの時期に壊れるかと思ったが、もうすぐ受験を終える息子とフォートナイトをやりたいので、PS4にするか、Xboxにするか悩んで結局安かったXbox one Sを買った。

妻にはえっ、買ったの?といらっとされたが、お小遣いから買ったし‥とごにょごにょ言った。週末くらい子供らの相手をせねばと思い、ご飯を食べさせて、本を買ってやっているが、最近食べるようになり1万近くとんでいく。何の気なしにやっているが、その2~3回分でゲームハードが買えるというのはちょっと衝撃だった。

 

しかし、やっていることが父親が僕に対してやっていたことと似ている。血か‥。囲碁が趣味の父親(アマ6段。僕はルールも知らない)が、休日に合法的に碁会所に行くために僕を昼食に連れ出し、食後自分は碁会所へ、僕は1000円もらって本を買って帰るというのが休日のルーチンだった。

しかし、親父は毎回駅ビルの中華にばかり連れて行き、そのくせ味噌ラーメンとチャーハンばかり頼む僕に、同じもんばかり頼むな、それしか食べさせてないみたいやろと苦言を呈するので、チャーハンを天津飯に変えてみたりした。

僕は娘や息子があれが食べたい、これが食べたいという主張にかなり譲歩している(たまに金出してんの俺やぞ、黙ってお父さんの行くところに着いてきなさいと言っても、それが通ることなどほとんどない)が、僕が子供時分にここに食べに行きたいなどと主張したことは一度もない(上記中華の時も、ほな違う店に連れていきなはれと思ったが言えなかった)。そういう雰囲気ではなかったし、どこに行きたいと聞かれたこともなかった。

 

親父は札片を切るのが好きで、人前で金を渡したがる(今もそう。おかんはそのくせほんとはケチやと言っている)ので、僕らが子供のころ、僕らの目の前でおかんに生活費を現金で渡していた。今思えばそんなに多い額ではないし、おかんには給料明細も渡さず、残りは好きなように使っていたそうだが、子供の僕からすれば大金で、お父さん医者だからお金持ちでしょなんて言われたりもして、親父のイメージ操作もあり、僕もうちが金持ちだとばかり思っていた。

が、公務員の勤務医の給料は決して金持ちといえるレベルではなく、またバツイチの親父は前妻に養育費を取られていて、かつ自分の好きなものをポンポン買うので(百貨店で高い食べ物をよく買っていたが、正直センスはない)、家にお金はなく、僕が私立中学を受けられなかったのは親父が金を出さなかったのも一因だ。

なかなか前妻が籍を抜いてくれず、おかんはいわゆる内縁の妻で、籍が抜けたのは僕が高校に入ってからのことらしい。いわゆる私生児というやつだ。そのため、このような扱いでも何も言えなかったのだろう。

僕は親父を反面教師として、給料明細を全部妻に渡しているし(大学病院にうつってからは明細が支給されず、webにあるだけなので、わざわざ印刷している)、お小遣い制だ。親父は自分で給料の半分以上使っていた(養育費も払ってたが)が、僕の小遣いは手取りの1/10に届かない。

上では血か‥と書いたが、僕の感覚では人前で札片を切るのは美しくない。切るほどの金もないけど(笑。少し前に大金見せびらかして殺された事件もあったし。

親父のようにやれば、家庭がギスギスするのは自明だ。こうしてても、数年前に稼ぎがねえ‥と妻に言われたことあるし。年とともに物欲も薄れてきて、めっちゃ欲しいというものも無くなってきた。

 

今日の体重は79.4㎏。90㎏から80㎏を切った時は痩せたなあと思ったが、また80㎏に近づいてきて太ったなあと我ながら思う。減量をせねばと思いつつ、なかなかスイッチが入らない。体重はかろうじて測っているが、月に1回の体の写真はここしばらくとっていない。こりゃいかん。

間違ってるとは思わないが、態度は適切ではなかった

今週の当直中、AM5時半に電話が鳴った。患者を入院させてベッドに入ったのがAM2時過ぎでその患者が入院して満床になったはずなのにと思って電話に出ると救急搬送依頼だった。

ある症状が正月からあり、改善しないため近医である検査を予定されていたが、不安で不安で今から緊急で検査してほしいと言っているとのこと。症状増悪なし、その他重篤な症状なし。かかりつけの病院はサクッと断ったらしい。

そんなものはかかりつけがみるべきなので、もう一度そちらを当たってくれと電話を切ったが、しばらくしてまたコールあり。再度断られたとのことであるが、その理由が専門医がいないとのことであった。

‥僕もその領域の専門医でないし、仮に専門医の対応が必要となる場合は入院が必要となる。満床なのをわかっていてこちらに救急隊が言ってくるということは救急隊も入院が必要ないと判断しているということであった。

つっぱねてもよかったが、めんどくさくなったし、腹も立ってきたので、必要がなければ検査しないがそれでもよければと受けた。

 

しばらくして救急隊が来たとコールあり。ERへ向かうとその患者はなんと歩いて入ってきた。

‥患者が心配している状態であればまず歩けない。そこで何かが切れそうになったがぐっとこらえた。救急隊に、ひどい搬送で、かかりつけ医が見るべきだし、本当に当院での専門的対応が必要と考えるなら入院できない現状で搬送すべきではない、今回は受けたが、今後は対応を考えると、言ってもしょうがないなと思いつつも(彼らも被害者だ)、我慢できなかった。

 

診察したが、元々の症状は変化がなく、緊急で患者が望んでいる検査が必要な状態ではない。そもそも予定されている検査は本日に予定されていた。

診察後、今すぐ検査をしてくれと言い出したので、もう我慢できなかった。

『ここは夜間診療所ではなく救急で、緊急対応をするところだ。診察の結果、緊急で検査をする必要は全くないので、かかりつけ医で予定通り受けるか、当院での検査を希望されるようであればもうしばらく待ってこのまま日中に専門科を受診して検査について判断してもらうように。』

きつい口調になったが、感情を抑えきれなかった。外で旦那と相談してくるといい、結果かかりつけ医で検査を受けるとのことであった。その際、先生に謝っておいてくださいと言っていたとナースから聞いて、ちょっと申し訳ない気持ちになった。感情を出さずに理路整然というべきであったと反省したが、緊急性がない状況なのは間違いない。

ここで救急をするようになって、僕自身の緊急検査のハードルは下がっている。病院の収益にもなるし、患者もそれを希望していることが多いから。しかし、それでもなんでもかんでも言われるがままに検査をするというのは救急の在り方ではない。医療がサービス業と決定的に違う点の一つがここだと思う。

 

今日の体重は78.8㎏。正月太りで79.6㎏までいき、80をまた超えるのではと焦ったが、これからまた減量をしていこう。