生きよ 堕ちよ

高校留年~プータロー~文系大学~再受験し医師~内視鏡に魅せられ消化器内科へ

慎重にやる方が結果的に速い

昨日の安倍元総理の事件は衝撃だった。SPが責められているが、日本でこんな事件が起こるとは想定しがたく、正常性バイアスに陥るのもやむを得ないと思ってしまう。全く責任がないとは思わないけど‥。いずれにせよ、犯人は厳罰に処してほしい。

合掌。

 

バイト先で大腸内視鏡をしていた時の事。最初は左側臥位で挿入し、僕はすぐに仰臥位に変更する。その人はとても簡単な腸をしていて、鎮静がよく効いていたこともあり、体位変換が終わる前に盲腸に到達した。

これまで終わった後に速いですねと言われたことはあったが、今回は盲腸に到達した後、周りにいたナースやMEさんが、「あっち向いてこっち向いたら、もう着いてた、速い。」「あっという間や、1分や、1分で入った。」とざわざわしだした。検査中にこんなにざわざわしたのは初めてだ。

まだ行きだして3か月ほどで、週に1回しか行っていないので、浮きやすい僕はもちろん馴染んでおらず(メイン職場は少し馴染んできた)、恥ずかしそうに照れ笑いしていた(実際照れ臭かった)が、頭の中では悦び汁がじゅわじゅわ出て、昇天しそうだったw

が、ひとつ言わせてもらうと48秒で1分かかってないんだよね~。勿論その場ではそんなこと言わず、黙々と検査をしたw

今週の大腸内視鏡は1件だけで1分30秒ほどで入ったが何も言われず、いつものように仕事以外の会話をせず、粛々と内視鏡をして帰ってきたw 

 

今週は2件ESDを行った。月曜日は上行結腸の早期大腸癌で、木曜日は体部小彎の早期胃癌。上行結腸の大腸癌は30分で切除したが、ストラテジーにミスがあり、あまり納得のいく切除ではなかった。経過は良好で早期退院した。体部小彎の早期胃癌はイメージ通りの切除ができ、13分で切除出来た。こちらも経過は良好。

ここ何年かは指導が主であり、自分でやるのは月に1件あるかないかで、しかもくっそ難しい症例ばかりで、このような病変のメイン術者になることは少なかったため、非常に楽しく処置できている。ただ、来週の体上部大彎の病変は少し手古摺りそうだけど。

とにかく偶発症をおこさないようにと慎重に行っているが、その方が結果的にスピーディな処置となる気がする。大腸内視鏡も同じだ。

 

今日の体重は77.2㎏